ネットメディア捜狐が最新の公務員ウラ事情を紹介する記事を掲載した。公務員を年齢別に第一類〜三類に分類し、それぞれ分析を加えている。タイトルは「公務員の辞職しない原因は?」となっている。一体彼らはどんな事情を抱えているのだろうか。当然、現在の中国経済と社会を映す鏡となっているはずである。

第一類、30歳以下

中国,公務員,不正・腐敗
(写真=PIXTA)

彼らは大学の本科(四年制)を卒業し、高倍率の採用試験に合格している。公務員に要求される厳格な規範と、収入は公開され透明であるべきことを理解している。役得は期待できないのだ。しかも出世には長い順番待ちがある。その結果、彼らはネット上で、職場の不平不満をぶちまける層の中心を為している。彼らは結婚して子どもを持とうという気持ちも薄い。給与収入だけで家族を養うのは困難だからだ。

この年齢層は社会人としての成長が始まったばかりである。しかし結婚して家族が2人、3人と増え、多忙な日々となっても、その主要関心事は仕事ではない。彼らの年代は、自我の確立と家庭を優先にと考えている。とはいえこの段階で公務員の職を辞するものは少ない。不安定な仕事に移るという、博打を打つ心情も条件もない。

第二類 30歳〜50歳

この年代は、三〜四線級都市の政府機構における正副課長クラスである。家庭的にも安定している。以前には常識だった、公務員福利の好待遇をぎりぎり享受できた層だ。マンションや車はそれらを利用して入手済み、小都市なら社会的にも名士だろう。彼らは職務にも貪欲でなくなってきた。昇進に対してもしかりである。調査によるとこの年齢層で公務員を辞職する人はいるにはいる。さらなる上昇の機会を民間に求めるのだ。しかし今以上に増える様子はなさそうである。

この年齢層は役得を経験し、家計はゆとりがある。金銭欲求だけで安易に転職することはない。さらにまだ子どもを養わなければならず、そのために公務員の仕事とは、往々にしてしっかりした足場なのである。

第三類 50歳以上、まとめ

この年代は中小都市なら相当の人脈を張り巡らせている。子女は独立し自分の生活を営んでいる。もう役所でやることは多くない。平穏な引退生活までの単なる過渡期である。実際給与額など重要ではない。給与所得で生活しているわけではないからだ。お呼ばれなど役得に便利だから在籍しているだけである。

公務員の給与は高くない。ただし本当に困窮しているのは、奉職5年未満の第一類だけである。第三類の公務員は、100万元の貯蓄があったとしても、給与から供出したのは毎月1000元もないはずだ。

これらをまとめてみよう。

第三類は役得をたっぷり受け、もう一生金に困らない。ただ在籍していた方が有利だからそうしているに過ぎない。

第二類は役得の減少を受け、一部の人はさらに効率のよい金儲けを目指し、民間へ転職する人もいる。

第一類は役得を得られない。特に5年以内の新人はそうだ。生活は苦しく結婚する気になれず、ネットでグチっている。

年寄りに金融資産が集中、若者は結婚に躊躇するという状況だけは、隣国とよく似ている。果たして中国公務員の役得は、減っているのだろうか。露骨な贈賄や背任は「八項規定」などの通達がやかましく、大人しくなっているのは間違いない。しかし地位は利用するためにあるという役得の思想は、中国文明そのものである。新手のアイデアは必ず出てくる。こうした記事の尽きることは将来にわたってなさそうだ。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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