小・中学校の夏休みを数日減らし、別の時期の平日に回し、前後の土、日の休日を合わせて、9日間の大連休にする「キッズウィーク(仮称)」について、創設の提案が6月1日開かれた教育再生実行会議(座長・鎌田薫早稲田大学総長)の提言に盛り込まれた。安倍首相の肝いりだが、果たして……。

Yahoo!のアンケートでは反対6割

働き方改革,
(写真=Drop of Light /Shutterstock.com)

キッズウィークの構想は、休暇取得を分散化して、大人の有給休暇を取りやすくするのが狙いであろう。観光省の調査によると、お盆の交通渋滞は、年末年始やゴールデンウィークより大きいという。夏休みは実態として、昔からお盆時期の前後が親子そろって帰郷、遠出できるチャンスなのだ。

政府が狙う「働き方改革」に対比される「休み方改革」は、スムーズに進むのか?ネット上では「非正規社員やサービス業の人はどうなるの?」「親が有給取りやすい環境を整えることの方が先やと思うが」など懐疑的な意見が目立つ。Yahoo!は5月19日から10日間、「キッズウィーク」の実施について賛否を聞いた。その結果、回答した17万人余りの内、賛成は22.3%、反対は何と66.2%もあった。

子どものための有給休暇は取れるのか?

構想は安倍首相によるものだ。5月24日の教育再生実行会議の冒頭あいさつで、「仮定や地域の教育力を高めるため、特に大人と子どもが向き合う時間を確保することが必要」と述べている。地域ごとに休業日の分散化を図って、「キッズウィーク」に取り組むというものだった。

そもそも民主党政権時代に「休暇分散化」構想があった。ゴールデンウィークを地域ごとに分散化させる案と、秋に地域別に大型連休を創設する案の2案だった。ゴールデンウィークや年末年始、お盆に集中している観光のピークが分散化されれば、観光業界の収益や雇用が安定し、交通渋滞も緩和されるというメリットが強調された。この案は東日本大震災で中断後、立ち消えになった。

休暇分散はドイツ・フランスで成功している。働く人に長期休日を与えるという視点から制度化された、フランスは1年に1度は12労働日を超える連続した有給休暇が法制化されている。ところが有給が取れやすい状況は日本にはない。キッズウィークの実現に向けては、教育再生実行会議委員から「保護者も柔軟に休暇を取得できるよう、経済界の協力が必要」との指摘があったが、真にその実現は難しいのだ。(長瀬雄壱 フリージャーナリスト、元大手通信社記者)

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