キタサンブラックと言えば、競馬好きの方にはよくご存知だろう。演歌界の大御所、北島三郎オーナーが所有している現在活躍中の競走馬である。2017年は他にも大魔神の愛称で親しまれている元プロ野球選手、佐々木主浩オーナーが所有している競走馬が3月、ドバイで開催された国際大会で優勝したことも記憶に新しい。一種のステータスとも言われる馬主について今回は解説していく。

馬主になるのは簡単?

馬主,一口馬主
(写真=PIXTA)

馬主がステータスとも言われる理由の一つとして、馬主になるためには厳しい要件があることが挙げられる。JRAが定める馬主登録の要件によると、個人馬主の場合、過去2カ年の年収が1700万円以上、資産の額7500万円以上あることと定められている。

年収1700万円に資産が7500万円の要件をクリアするには一般人にはかなり難しい。それゆえある程度の富裕層のみしか馬主になることができない事から、一種のステータスとも言われているのだ。

それでは一般人は絶対に馬主になることはできないのだろうか。実は1700万円以上の年収や7500万円以上の資産が無くとも馬主になる方法がある。それが一口馬主という制度だ。

一口馬主とは

一口馬主とは簡単に説明すると複数人で一頭の競走馬に出資するサービスの事だ。競走馬に対しての出資金額を40~500口程度に分割する為、一人で競走馬を所有するよりも手軽な費用で馬主となることができるのだ。

一口馬主については要件も簡単になる。前述の個人馬主の場合は年収1700万円以上、資産7500万円以上といった厳しい要件があったが、一口馬主については年収や資産といった要件は基本的にない。要件がある場合でも出資時期や出資金等だけである。

もちろん競走馬が稼いだ賞金は一口馬主にも受け取る権利がある。自身で一口馬主として所有している競走馬が稼いだ賞金の6割~7割程度を口数で割った金額を受け取ることができるのが一般的だ。

冒頭で紹介した佐々木主浩オーナー所有の競走馬が優勝したドバイでの国際大会では、約4億円もの賞金を手に入れている。一口馬主の場合でも競走馬次第では1頭で何億円も稼ぐ可能性もある。競馬好きの方にとってはロマンがある話だ。

ただし、一口馬主という制度でも良いことばかりではない。通常の馬主であれば、競走馬に対して様々な意思決定が可能だ。しかし一口馬主には多くの場合で意思決定に参加することができず、クラブや調教師の意思で競走馬の活動内容が決まる。

その他にも通常は馬主に認められている競馬場にある馬主席やトレーニングセンターへの入場などの様々な馬主行為の多くが一口馬主には認められていない点にも注意が必要だ。

一口馬主を募集しているところは

一口馬主になるためには募集しているクラブに申込む必要がある。クラブの種類も数多くあるが、大別すると社台系と非社台系に分けることができる。

社台系とはこれまでの日本の競馬会を牽引してきたといっても過言ではない、数多くの有名競走馬を輩出している競走馬の生産集団だ。1つのグループが様々に枝分かれし、現在では数多くのクラブに分かれている。社台系の一例を挙げると、「キャロットクラブ」、「サンデーサラブレッドクラブ」、「社台サラブレッドクラブ」、「シルク・ホースクラブ」などがある。社台系は優秀な競争馬を多く輩出し続けていることでも有名だ。

一方非社台系とは上記の社台系クラブに属さないクラブの事であり、「ラフィアンターフマンクラブ」などが有名だ。競走馬の世界では社台系か非社台系かで分けられるほど社台系のクラブが力を持っているのだ。

社台系、非社台系のどちらのクラブでも一口馬主になることは可能だ。具体的な金額としてはピンからキリまであるので一概には言えないが、出資金は数万円から、維持費は月々数千円程度から可能な場合が多いようだ。

通常の馬主はハードルが高いが、一口馬主でロマンに投資してみるのも悪くはないのではないだろうか。(右田創一朗、元証券マンのフリーライター)

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