ネットメディアにもいち早く対応

同社の戦略はこれだけにとどまりません。インターネットを活用したPR周辺業務も含めたサービスの拡大・強化を進めることで、業績アップにつなげました。また、デジタル分野においては、プレスリリース配信を手がけるグループ会社のPR TIMESが、2014年1月には利用企業社数が6500社を突破、1年間で約2000社増加したといいます。また、同じくグループ会社のシグナルは、得意分野とするウェブ領域を中心としたPR支援業務を発展させ、顧客の総合的なコミュニケーション戦略の企画立案業務の一括受注に成功したほか、ソーシャルメディアを活用したプロモーション施策の支援、キャンペーンサイトの企画・制作運営などを含めた複数の大型案件を抱えています。 さらに、ソーシャルメディアについてもいち早く対応しています。日本最大級の個人投資家向けソーシャルメディア「みんなの株式」を運営するみんかぶの子会社であるIRアドバイザーの株式を66%取得、共同事業としてIR事業へ参入しました。


PR分野の今後を分析

前述した、日本パブリックリレーションズ協会の調査では今後ニーズが増えると思われる業務として、「ソーシャルメディア関連」「PRコンサルティング」「危機管理」が上位3位にランクインしたとしています。メディアの多様化や企業のPRに対する危機管理意識の高まりがうかがえる結果となっているようです。このため、企業の戦略PRを中心として、今後も市場は拡大するでしょう。しかし、一方で、これから参入企業も増加すると思われ、競争は激化すると思われます。その中で、優れたビジネスモデルを構築した企業だけが生き残っていくのです。

Photo from PR times