PayPalの設立者であるピーター・ティール氏が、「マンモスを蘇らせるプロジェクト」に10万ドル(約1133万円)を出資していることが明らかになった。

ハーバード大学のゲノミクス研究者のプロジェクトを支援

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

オンライン決済の先駆けとなったPayPalだけに留まらず、ヘッジファンドのクラリアム・キャピタル やデータ分析ソフト会社、パランティア など、複数のベンチャー・キャピタルの設立やFacebookへの投資でも有名なティール氏だが、マンモス復活プロジェクトへの関与についてはこれまで公に語られることがなかった。

ところが日本でも「イヴの聖杯」などの著者として知られる米作家、ベン・メズリック氏の最新作「ウーリー(マンモス)」 がきっかけとなり、ティール氏のマンモス復活への野望が複数のメディアに取り上げられることとなった。

「ウーリー」はハーバード大学でゲノミクスを研究するジョージ・チャーチ教授のマンモス復活プロジェクトについて紹介したもので、ティール氏が2015年に10万ドルを出資したというのだ 。

ティール氏からのコメントは発表されていないものの、チャーチ教授は事実であることをマサチューセッツ工科大学の科学雑誌「MITテクノロジー・レビュー」 で認めている。

ティール氏「テクノロジーで死の治療法が発見出来る」

テスラのイーロン・マスクCEOやAmazonのジェフ・ベゾスCEOが、「未来」を象徴する宇宙開発に巨額の資金を投じる中、何故ティール氏はあえて「古代」の復活にこだわるのだろう?

ティール氏は2014年、英国のジャーナリスト、ミック・ブラウン氏 とのインタビューで、「死を回避不可能なものと考えるのは、西洋社会の思い込みだ」とし、テクノロジーが「死の治療法」となる可能性について力説した。

英語で「ディエクスティンクション」と言われる絶滅種を蘇らせる技術の研究は、特に新しい物ではない。最近では2013年、非営利研究グループ「リバイブ・アンド・リストア」 が、1900年代初期に絶滅したリョコウバトの復活プロジェクトを開始した。

こうしたかつて生存した生命の復活は決して回顧主義や物珍しさに起因するものではなく、むしろ未来を未来を見据えた試みだと言える。

一部の科学者は絶滅した生き物を現代に蘇らせることが、地球のエコシステム自体の復旧に貢献すると確信している。環境問題専門家のニキータ・ジモーヴ氏は「マンモスのような絶滅種の復活で、温暖化問題が改善されるかも知れない」と期待を寄せている。

2年以内に「ハイブリッド・マンモス象」が誕生する?

実際にどのような手段で絶滅種を復活させるのかが気になるところだ。

クローン実験としては1996年に成功した羊のドリーが記憶に新しいが、ここでは凍結されや細胞からクローン生成における核移動方法が用いられた。

チャーチ教授の研究グループは完璧な保存状態で発見されたマンモスの死体からDNAを採取し 、象の胎児のゲノムに結合させることで、マンモスの特徴を持つ「ハイブリッド・マンモス象」の誕生が可能になるのではないかと考えている。

チャーチ教授は「2年以内にハイブリッド・マンモス象が誕生する」と確信している(テレグラフ紙より)。ティール氏の野望が現実となる日が、すぐそこまで迫っているようだ。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

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