普段仕事をしていると、リタイア後についてなかなか考える機会がないかもしれません。しかし、老後について漠然と不安を抱えている人は多いでしょう。

では一体、誰に相談したら良いのでしょうか。今回は、老後の生活の相談相手について考えてみます。

みんなが抱える老後の不安とは

(写真=Andrey_Popov/Shutterstock.com)
(写真=Andrey_Popov/Shutterstock.com)

公益財団法人生命保険文化センターが行った意識調査によると、85.7%の人が老後の生活に不安を感じていると答えています。また2016年11月28日にリリースされたアンケートによると、貯蓄が900万円あったとしても、老後の生活が不安だと答える割合が7割を超えているという結果でした。お金の悩みとしては、20?50代は「年金がもらえるか」、そして60代以上は「老後の医療費・介護費」が第1位となっています。

また、世帯主が60歳以上で無職である世帯は毎月4万~7万円取り崩しがあるとの試算も出ています。このように、リタイア後は現役時代のように毎月給与収入があるわけではなく、貯蓄の取り崩しが発生する可能性を考えると、若いうちから老後のことを見据えて対策をしておく必要があるでしょう。

お金のことは誰に相談する?

しかし、お金についてはなかなか他人に相談できるものではありません。また、相談するとしたら、資産運用について詳しいだけではなく、自分に対して親身になってアトバイスしてくれる人を選びたいところです。

お金に関して相談するとなると、とりあえず金融機関の窓口に出向く人もいるかもしれません。ただし、金融機関ではあなたの資産に対してさまざまなアドバイスをしてくれるものの、取り扱っている商品の提案に繋がってしまう可能性もあります。それが本当にあなたにとって良い見直しになるのかどうかは疑問です。

そのため、あなたの資産の状況を客観的に分析して考えてくれる人に相談しましょう。お金の専門家であるFPを相談相手として検討してみてはいかがでしょうか。

FPとの繋がりを継続するメリット

FPはお金に関して詳しく、第三者的な立場からアドバイスをしてくれます。FPは、あなたが生涯でどれ位のお金が必要になるのかだけではなく、仕事をリタイアするまでの間にどの程度のお金を用意しておくのが良いのかなど、具体的なシミュレーションをしてくれます。そのシミュレーションにもとづいて、1年でいくら貯蓄するために、毎月いくら貯蓄に回すべきかなどの具体的なアドバイスをしてくれるでしょう。もし、FPが現在の収支では貯蓄が難しいのではないかと考えた場合は、毎月の収支について具体的な見直しプランも教えてくれます。

例えば、毎年健康診断や人間ドックでお医者さんに診てもらうのと同じように、定期的にFPにお金の現状について相談してみてはいかがでしょうか。信頼できるFPであれば、あなたのマネードクターとして、ずっと寄り添ってくれることでしょう。

リスクが高い老後に備える

このように、老後のお金について相談相手を決めておくことは大切なことです。あなたがゆとりをもった老後を過ごせるように、FPに相談して具体的なマネープランを立て、将来に備えておきましょう。