ヤマダ電機 <9831> と言えば家電量販店最大手として有名であり、誰しもが同社の業態を家電販売と認識している。しかしそんな同社が近年、不動産事業へ本格進出しているのはご存知だろうか。

不動産仲介へ本格進出

ヤマダ電気,不動産仲介
(画像=Webサイトより)

ヤマダ電機は2017年6月に完全子会社となるヤマダ不動産を設立した。同社は今後完全子会社を通じて賃貸物件や不動産売買の仲介を行なう。実はこれまでにも同社では住宅メーカーであるヤマダ・エスバイエルホーム <1919> を連結子会社化し、住宅販売事業にも進出を果たしていた。

ヤマダ・エスバイエルホーム以外にも完全子会社として戸建注文住宅の建築・販売や、新築戸建分譲事業の企画・販売を手掛けるヤマダ・ウッドハウスを設立し、全国に住宅展示場を建設するなど住宅販売事業に注力していた。

今回新たにヤマダ不動産を設立した同社では、今後新業態として全国展開を目指している「インテリアリフォームヤマダ」の店舗内にヤマダ不動産のコーナーを設ける形で拠点を増やし、不動産事業にも注力していく予定だ。

ヤマダ不動産ではヤマダ・エスバイエルホームやヤマダ・ウッドハウス等のグループ会社が手掛ける一戸建て分譲物件や土地情報の他に、賃貸物件なども幅広く取り扱う。

ヤマダ電機では住宅購入や不動産の売買に関わる資金についても抜かりはない。ヤマダ電機では2016年5月に完全子会社であるヤマダファイナンスサービスを設立した。2017年4月からヤマダファイナンスサービスによる金融事業がスタートし、住宅ローンなどの取り扱いもグループ内で提供できるようになった。ヤマダ不動産では今後設置予定のコーナーにファイナンシャルプランナーを配置し、ヤマダファイナンスサービスの住宅ローンを提供する考えだ。

今回のヤマダ不動産の設立によって、住宅・不動産・金融事業の三位一体で不動産に関連した顧客のニーズに全面的に応えられる環境が整った。

なぜ不動産事業へ進出?