大きなHDスクリーンで猫の動画を2時間たっぷり堪能できる「Cat Videos Live!」なるイベントが米国の猫好きの間で話題を呼んでいる 。

You Tubeなどでは動物の動画が人気を集め、巨額を稼ぎ出す「ペット・スター」が生まれているほか、すでに同様のイベントが1万5000人も集客している。

2016年には猫関連の商品・サービスが668億ドル(約7.4兆円)の売上をあげた(アメリカン・ペット・プロダクト・アソシエーション/APPA調査) 米国だからこそ、新たなペット関連ビジネスとして「Cat Videos Live!」にも期待がかかる。

20年で3倍以上に成長した米国のペット市場

CNBCの報道によると、「Cat Videos Live!」を主催するのは米国のエンターテイメント企業ニッティング・ファクトリー・エンターテイメント のイベント部門、ニッティング・ファクトリー・プレゼンツ(KFP)。

これまで音楽やアートのイベントを中心に手掛けてきたが、マーク・ディナステイン社長は「ペット関連事業、特に猫の動画が次のビッグ・ビジネスになる」との期待の元、新たな領域に踏みだしたそうだ。

ディナステイン社長の期待は、けっして的外れというわけではない。APPAの調査からは 、米国のペット産業が年々拡大していることが分かっている。

1994年には170億ドル(約1.9兆円)だった市場が、2004年には2倍の344億ドル(約3.8兆円)、2014年には3倍を上回る580億ドル(約6.4兆円)に成長。2017年の年間売上は694億ドル(約7.7兆円)と見積もられている。

見積もりの詳細を見てみると、ペットフード(297億ドル/約3.3兆円)や病院代(166億ドル/約1.8兆円)が大半を占めるものの、イベントのような「その他のサービス」にも61億ドル(約6756億円)の売上が見込まれている。

ミネソタ州セントポールで開催された「インターネット・キャット・ビデオ・フェスティバル2016」には1万人を超える観客が、ロサンゼルスの「キャット・コンLA」には1万5000人が集まったというから、「Cat Videos Live!」の成功に期待がかかるのも当然だろう。

主演映画、自伝、CM出演など、人間顔負けの猫スターたち