米中経済対話が、終わったところへ、大きなニュースが飛び込んできた。American Express(美国運通)、Master Card、VISAの米国の金融巨頭が、中国での運営許可証を申請する準備に入ったという。ニュースサイト「今日頭条」が伝えている。タイトルは「外資がやって来る、中国金融業30年来の曲がり角」である。

国際巨頭が銀聯カードの独占を崩す

中国経済,クレジットカード,外資
(写真=Pannawit Hongsa/Shutterstock.com)

このニュースの意味するところは分かりやすい。それは国内における銀聯カードの圧倒的地位は、いつまでも保てるわけではないということだ。

もしAMEX、Master Card、VISAが有力な決済ブランドとして、中国市場へ全面的に進出すれば、銀聯カードとの全面的な競争が展開される。その効果でコストは低下し、銀行、ビジネス界、消費者のいすれにも、大きな恩恵がもたらされる。

データによると、2016年末までに発行された銀行カードは、61億2500万枚 発生したカード取引は3兆1154億7400回、金額は741兆8100万元、それぞれ前年比35.5%、10.8%のプラスである。この結果、中国唯一の“銀行カード取引清算機構”である銀聯カードは、世界最大のカード組織となっている。

業界予測では、中国は2020年には世界最大の銀行カード市場となる。カードは2016年の60億枚から90億枚に増え、膨大な市場となるだろう。AMEX Master VISA は当然虎視眈々と進出を狙っていた。なぜなら中国はWTO加盟時から、金融業の対外開放を約束しているからだ。

具体的な開放策