2017年第3四半期の決算報告ではサムスンがAppleを追い抜き、「最も利益をあげたIT企業」となるとの見方が強まっている。

サムスンは4月から6月にかけての収益を548億ドル(約6.7兆円)、営業利益を126億ドル(約1.4兆円)と発表。これに対し、8月上旬に発表が予定されているAppleの収益および利益は、449億ドル(約5兆億円)、105億ドル(約1.2兆億円)に留まると予想されている。

チップと有機ELパネル、Galaxy S8の売上は年内継続と予想

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(写真=JPstock/Shutterstock.com

CNNなどの報道によると、サムスンの営業利益をほぼ9年ぶりにAppleを超えると予想される水準に押し上げたのは、同社の総営業利益の50%を占めるまでに成長した半導体事業だ。SSDとDRAMの好調な販売で利益が増え、半導体だけでも72億ドル(約7975億4400万円)の営業利益を記録した。

またGalaxy S8シリーズがS7シリーズを上回る売れ行きとなったことも、大きく貢献している。

さらには8月に発売予定のGalaxy Note 8が注目を集めているほか、半導体の需要の継続も期待できる。こうした追い風から、サムスンの快進撃は年末にかけて加速するとアナリストは予想している。

大和証券キャピタル・マーケッツのアナリスト、SKキム氏は、サムスンが主要スマホ—メーカー、特にAppleに7000万枚提供すると報じられている「有機ELパネルによる利益増加も、今後3カ月にわたり期待できる」との見解を顧客に示した。

「本決算ではAppleがサムスンを上回る」との声も