最近、連日のようにメディアを賑わせている「ヒアリ」。日本で最初に見つかったのは、2017年5月のこと。「殺人アリ」とも呼ばれるこのアリの一種は、中国広東省の港から兵庫県の尼崎市に宛てて輸送されたコンテナの内部から見つかったもので、その後も各地で相次いで発見が続いている。もっとも、実際には刺されると激痛を生じたりはするものの、死に至る危険は高くないそうだが、株式市場で関連銘柄が注目されている。
アリ用殺虫剤のアース製薬
大塚製薬グループにあって殺虫剤のトップメーカーであるアース製薬 <4985> は、オーラルケア製品や入浴剤などの日用品でも広く知られており、傘下にはバスクリンや白元がある。同社は6月20日、国内の殺虫剤に特にヒアリを対象害虫とした商品はないものの、ヒアリ自体は薬剤抵抗性が特別に強いわけではなく、通常のアリ用殺虫剤でも十分に効果が発揮されると考えられる旨のリリースを発表している。
同社の商品では、エアゾールタイプの「アリアース W」や「アリアースジェット」、液剤タイプの「アリの巣徹底消滅中」、「アリアース速効液」、「お庭の虫コロリ速効シャワー」などが直接的な駆除効果を持つという。また、毒餌剤である「アリの巣コロリ」や「スーパーアリの巣コロリ」、「ハイパーアリの巣コロ リ」なども効果を発揮するという。ただ、ヒアリは一旦定着すると根絶することが困難となるため、早期発見、早期駆除により定着前の根絶を図ることが重要で、個人で駆除するのは避けて、管轄区域の環境省地方環境事務所に連絡してほしいと訴えている。