最先端の金融技術や情報技術(IT)を活用し、利用者に合わせてカスタマイズした資産運用サービスを低コストで提供する「ロボアドバイザーサービス」。それによって、個人の資産運用は実際にどのように変わるのだろうか。

AIを使っているわけではない

ロボアドサービス
(写真=PIXTA)

ただロボアドバイザーに対しては誤解もある。よくあるのは、「人工知能(AI)が運用しているため、カスタマイズされた投資運用が可能であり、人間に任せるよりも高いリターンが期待できる」というものだ。しかし、残念ながら一般にイメージされているようなAIを投資運用に活用しているロボアドバイザーサービスは存在しない。

技術のイノベーションが使われているのは、投資運用そのものではなく、資産計画策定や投資運用戦略選定などのコンサルティングやアフターフォローといった利用者とのコミュニケーションだ。つまり、個人の利用者に対するアドバイスを「ロボ」化し、カスタマイズや効率化・高度化を可能にするところに、ロボアドバイザーの付加価値がある。

「ロボ」化すべきは投資運用のところではない