インドネシアの2017年4-6月期の実質GDP成長率(1)は前年同期比(原系列)5.01%増と、前期(同5.01%増)から横ばいとなり、市場予想(2)の同5.08%増を若干下回った。

需要項目別に見ると、投資が回復する一方、政府消費と純輸出が鈍化した(図表1)。

民間消費(対家計民間非営利団体含む)は前年同期比5.02%増(前期:同5.00%増)と、安定した伸びを維持した。食料・飲料とホテル・レストランが堅調に推移する一方、アパレルや家庭用機器が伸び悩んだ。

政府消費は前年同期比1.93%減(前期:同2.68%増)となり、前年同期が予算執行の加速で高水準だったことから再びマイナスに転じた。

総固定資本形成は前年同期比5.35%増と、前期の同4.78%増から上昇した。機械・設備が2期ぶりのマイナスとなったものの、建設投資が2期連続で上昇したほか、自動車の大幅増加が続いたことが投資全体を押し上げた。

外需については、輸出が前年同期比3.36%増(前期:同8.21%増)と低下した。輸出の内訳を見ると、財輸出が同3.33%増(前期:8.41%増)となり、石油ガスおよび非石油・ガスが揃って低下したほか、サービス輸出も同3.59%増(前期:6.62%増)と低下した。一方、輸入も同0.55%増(前期:同5.12%増)と低下した結果、外需の成長率への寄与度は+0.60%ポイントと、前期の+0.75%ポイントから縮小した。