女性が中心と思われていたスキンケア、ヘアケア市場だが、男性に向けたメンズコスメの市場が拡大している。男性向けケアアイテムの中でも需要の拡大が大きいのが、不快臭ケアを訴求した商品だ。
順調に伸びている女性向けスカルプケア市場
富士経済の調査によれば、2016年のメンズコスメ国内市場は1,113億円。前年比1.3%増となった。2017年は1,127億円が見込まれている。メンズコスメの刻兄市場は2011年に一旦縮小したものの、その後は拡大を続けている。
これまで市場の拡大をけん引してきたのが、30代から40代男性をメインターゲットとしたメンズシャンプーやメンズボディシャンプーだ。中でも市場拡大に大きな役割を果たしたと言えるのが、アンファーのスカルプDだ。男性の気になる悩みである「育毛」をキーワードに、男性向けシャンプー市場を大きく広げることとなった。
しかし、スカルプDの大ヒットにより競合他社も同様の商品を多く発売。結果として価格競争が激化。一般用医薬分類の育毛剤へ需要が分散するなど、以前よりも需要が減少している。2016年のスカルプケア市場は、全体で前年比0.8%減の362億円。男性向けはさらに減少しており、前年比2.7%減の177億円となっている。
その反面、伸びているのが女性向けスカルプケア市場だ。女性用スカルプケア市場は、前年比1.1%増の185億円となり、2011年以降伸び続けている。中高年女性は髪が細くなり、ボリュームが全体になくなるという悩みを持つ方が多い。サントリーウェルネスが発売したフローリッチ、ドクターシーラボからエスモEXシリーズが発売されるなど、女性向けスカルプケア商品が相次いで発売されるなど、注目を集めている。