米大手AQR キャピタル・マネージメント が、ETF(上場投資信託)の取扱い開始を米国証券取引委員会(SEC)に申請中だ。
世界規模で注目度が高まっているETFだが、特に米国では2017年だけでも3190億ドルの資金流入を記録するなど、その加熱ぶりに拍車がかかっている。ETFを含むETP(Exchange Traded Products)への投資総額は、第2四半期末で4.2兆ドルに達したという(ETFGI調査)。
ETF市場参入の下準備は万全?
1998年に設立されたAQRキャピタル・マネージメントは、総額1950億ドルの資産を運用する、SECの承認を受けた初めてのヘッジファンドだ(CNBCより)。
ヘッジファンドやミューチュアル・ファンドの販売に、コンピューターを屈指した「クオンツ投資戦略」を用いていることでも有名だ。
同社は「今すぐにETFの取扱いを開始する予定はない」とコメントしているものの、今回の申請が、バブルとまで形容されるETF人気を意識した動きであることは明らかである。
投資リサーチ企業CFRAのETF調査部門のディレクター、トッド・ローゼンブルース氏は、AQRキャピタル・マネージメントのように「ETF初心者」の企業が申請に踏みきったという事実が、すでに市場参入準備が整っているとの兆候であると見ている。そのため「承認受け次第、ETFの販売を開始する可能性は高い」と述べている。