家を購入する際、多くの人が利用する住宅ローン。できるだけ金利の低い金融機関で住宅ローンの借り入れを検討しようとしても、低金利の今はどの金融機関を選んでも大差がない状態だ。では、何を基準に選ぶかだが、最近は所定の病気で働けなくなったときに住宅ローン残高をゼロにするなど、付加価値で差別化を図る金融機関が増えてきた。今回は、数ある住宅ローンの中から、付加価値のある住宅ローンを5つ紹介しよう。

買い物が5%割引に 「イオン銀行」の住宅ローン

住宅ローン
(写真=PIXTA)

イオン銀行では「住宅ローン」契約者限定特典として、イオングループでの買い物が毎日5%割引(借入金額により上限あり)で利用できる。
病気で住宅ローンが払えなくなる場合に備えて2つのプランが用意されている。初めてガンと診断されると以降の返済が免除される「ガン保障特約付住宅ローン」と、死亡・高度障害に加え3大疾病(ガン・急性心筋梗塞・脳卒中)や高血圧症など8つの疾病が対象となる「8疾病保障付住宅ローン」だ。保障を手厚くするため、「ガン保障特約付住宅ローン」では住宅ローン金利に0.1%が、「8疾病保障付住宅ローン」は0.3%上乗せする金銭的負担が必要となる。

筆者は乳がんに経験者だが「疾病保障付住宅ローン」に入っておらず、治療費と住宅ローンの支払いが重荷となった。万が一の家計を想像し、必要であれば検討されたい。

女性の出産育児に優遇 「三菱東京UFJ銀行」の住宅ローン

三菱東京UFJ銀行では、新たな借り入れ後、出産予定や出産後6ヶ月以内に申し出すると、それから1年間適用金利よりさらに0.2%が優遇されるなど、女性に優しい特典が用意されている。
「7大疾病保障付住宅ローン」では、3大疾病に罹患したらすぐに保障を受けたい方への「3大疾病保障充実タイプ(金利上乗せ型)」と、先進医療や女性特有の病気にも手広く備える「安心保険料タイプ(保険料支払型)」の2つから選択することになっている。

「3大疾病保障充実タイプ」は住宅ローン金利に0.3%上乗せする金銭的負担が必要となる。「安心保険料タイプ」は、年齢や性別、補償内容により支払う保険料が変動し、保険料をさらに上乗せすると「特定女性疾病および妊娠に伴う身体障害のみ保障特約」も付帯できる。女性への保障が手厚い仕組みとなっているので、民間保険の女性特約と比較検討してはどうだろうか。

病児保育・家事代行サービスが受けられる 「新生銀行」の住宅ローン

新生銀行にも病気の子どもを預かってもらえる「病児保育サービス」や、家事を代行してもらえる「家事代行サービス・ハウスクリーニング」など、女性に優しい「安心パックW(ダブル)」というサービスがある。利用には借り入れ金額に応じて送付されたクーポンの提示が必要で、別途事務扱い手数料として16万2000円の費用がかかることに注意が必要だ。現在は東京・神奈川・埼玉など利用できる地域が限られているため、その地域で購入を検討している人にはメリットになるだろう。

また新生銀行でローンを組むと、+αのサービスとしてインターネットによる国内他行あて振込手数料が月10回まで無料になる、海外送金手数料が月1回無料になるなどお得なサービスもついてくる。

失業保障がある 「楽天銀行」の住宅ローン

楽天銀行は、非自発的に失業した場合に利用できる「入院保障付き失業保障特約」が魅力だ。非自発的には勤務先の倒産や会社事由の解雇だけでなく、雇用保険に加入していない会社経営者・役員や自営業者も含まれ補償の対象となる。失業補償では再就職するまでの失業中、入院保障では入院から退院まで期間、1回につき最長6ヶ月、借入期間通算で最長36ヶ月分が毎月の住宅ローン返済相当額が保障される仕組みだ。特約料として、借入金額100万円あたり800円(年間)がかかるところはネックだが、大企業でも業績不振や不祥事で経営が傾く時代。疾病以外の不安要素への対応も検討材料になるだろう。楽天スーパーポイントの獲得倍率が最大3倍になる、ATM手数料が毎月最大3回まで無料になるなど、見逃せないサービスもついてくる。

災害時返済免除がある 「三井住友銀行」の住宅ローン

三井住友銀行には、自然災害に備えるための「自然災害時返済一部免除特約付住宅ローン」として2つのプランが用意されている。「約定返済保障型」では、地震・風災・豪雨・洪水・津波・噴火・震災・落雷が対象で、住宅ローン金利に年0.1%上乗せすることで、全壊の場合は約定返済が12回分免除されるなど、自宅が罹災した場合に罹災の程度に応じて住宅ローンの返済が一部免除される仕組みだ。「残高保障型」では、地震・噴火・津波に限り、建物ローン金利に年0.5%上乗せすることで、全壊の認定を受けた場合に住宅ローン残高の50%相当額が免除される。
地震等により自宅が損害を受けた場合、建て替えや住み替えるなら、これまでの住宅ローンに加えて新たな住宅ローンの返済が発生する「二重ローン」となる可能性も。いずれ来る災害を視野に入れるなら、地震保険や火災保険にプラスして備えておくのも手だろう。

付加価値があるが、その分家計に負担がかかる

夢のマイホームとはいえ、35年もの長期間支払いを続けるには家計管理と考えられるリスクへの備えが必要だ。金融機関によって団体信用生命保険の補償内容に違いがある。金利だけに目を奪われず、得られる付加価値とそれに伴う負担の増加に留意して比較検討してください。

辻本 ゆか(CFP) おふたりさまの暮らしとお金プランナー
企業の会計や大手金融機関での営業など、お金に関する仕事に約30年従事。暮らしにまつわるお金について知識を得ることは、人生を豊かにすると知る。43歳で乳がんを発症した経験から、備えることの大切さを伝える活動を始める。結婚を機に奈良に転居し、現在は独立系のFP事務所を開業。セミナーを主としながら、子どものいないご夫婦(DINKS・事実婚)やシングルの方の相談業務、執筆も行っている。 FP Cafe 登録パートナー

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