日本マクドナルドHLDS <2702> (以下、マクドナルド)の好業績が目立っている。2016年夏にはポケモンGOの大相場に乗って軽快な株価の値動きを見せていた同社は、2017年に入ってからは2度の業績上方修正を達成し、投資家からの評価もうなぎ昇りとなっているようだ。

さらにクォーターパウンダーのサービス提供を中止したり、期間限定でのメニューを増やしたりと最近では「攻めの姿勢」を見せていることも業績へと好影響を与えていそうだ。マクドナルドの近況を考察してみよう。

定番商品の販売中止、ハンバーガー総選挙、限定商品を次々投下

マクドナルド
(写真=8th.creator/Shutterstock.com)

振り返ると2016年から2017年にかけてはマクドナルドにとっては転機となるイベントが多かった。

2016年夏に世界中を賑わせたポケモンGO関連銘柄として注目されたほか、2017年は記念すべき第1回ハンバーガー総選挙を実施するなど、新規層からの注目が集まるようなイベントを行ってきた。

さらにはイベントだけでなく限定商品の投下の仕方も面白味のある企画が多い。現在は東京ローストビーフバーガーや大阪ビーフカツバーガーなどの限定商品を販売している。これも「マックなのか、それともマクドなのか?」というマクドナルドの名称に注目を向けることでソーシャル効果による売上増を狙っているようにも見える。

ただ一方で、「クゥーターパウンダーチーズ」など男性から根強い人気のあった定番商品をあえて販売中止にするなど一種の攻めの姿勢とも言える戦略を行ったことでも話題となっている。

これは凄すぎる! 上方修正2連発の衝撃

2017年に入りマクドナルドは2度の通期予想の上方修正を発表している。

一回目は5月10日、純利益予想を通期ベースで85億円から145億円へと70.6%上乗せしている。おてごろマックの新商品しょうが焼きバーガーなど新商品の売上が向上。また店舗改装などの相乗効果も売上向上に大きく貢献した模様だ。

二回目は8月9日、純利益予想を前回修正後の145億円から200億円へと37.9%の上乗せとっている。前回ほどの修正幅はないものの、市場は好反応を示し、ついには株価も5000円をつけることになった(8月16日)。

その後は株価も横ばいで安定的な推移をしている。修正前は純利益85億円予想であったことを考えると純利益200億円予想は2.35倍の増加ということになり相当なインパクトがあった模様である。

「株価が上昇でもPERは下落」の好業績株の好循環へ突入

1度目の上方修正前のPERを計算してみると以下のようになる。

5月10日終値 3610円 予想PER56.46倍(1度目業績修正前 1株利益63.93円で計算)
5月11日終値 3700円 予想PER33.92倍(1度目業績修正後 1株利益109.06円で計算)
8月11日終値 4880円 予想PER32.44倍(2度目業績修正後 1株利益150.42円で計算)

通常、株価が上がるとPER数値は上がり割高判断されるようになるが、今回のマクドナルド株の場合、業績修正幅の方が株価の上げ幅よりも大きく株価の将来的な先行きは明るそうだ。

業績を修正する前には50倍台だったPERは一気に33倍台に下落し、株価が順調に上昇したが、2度目の業績修正でさらにPERを下げるという好循環に突入している。時価総額の大型株式なので株価の値上がりも緩やかだが、PER水準で考えると今後もまだまだ期待できそうだ。

もはや単なる優待株にあらず 今後の爆進に期待大

記憶に残っている人も多いかもしれないが、同社株は業績が不振な時にもなぜか株価が下がらない(買われる)傾向があった。これは株主優待の魅力による個人投資家の買い支えがあったからだと考えられる。

その点では、マクドナルドはどちらかといえば「優待株」として長期保有で優待を楽しむ株式というイメージであった。しかし、現在ではその業績の好調ぶりに、「マクドナルド完全復活」の狼煙が上がったとも思える。

今後は同社株はかつてのオリエンタルランド <4661> がそうだったように株価上昇に伴い、株式分割による個人投資家へのサプライズなどもみられるかもしれない。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学法学部を卒業後、証券会社にてディーリング業務に従事。Yahoo!ファイナンスにてコラムニストとしても活動。日経BP社の「日本の億万投資家名鑑」などでも掲載されるなど個人投資家としても活動中。個人ブログ「 インカムライフ.com 」。著書に「 超優待投資・草食編 」がある

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