串カツ田中 <3547> が2016年9月に上場してから1年近くが経過する。上場直後の株価は2212.5円で、そこから1年で2倍以上の5040円まで株価を上げてきている(株式分割後・2017年9月1日時点)。

業績も好調で、同社の店舗数や客数も月次ベースで順調推移している。どうやら大阪西成発祥の伝統の味を受け継ぐ同社には、並々ならぬ魅力があるようだ。

すでに株価は上がりすぎているようにも感じるが、チャート妙味がありそうなので業績確認と同時に同社株の魅力を紹介していきたい。

クッキー&クリーム? 風変わりな串カツメニューが魅力

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(写真=PIXTA ※画像はイメージです)

同社串カツの味は大阪西成で育まれたそうだが、現在は関東を中心に事業展開を行っている。

メニューは串カツが中心だが、それ以外にも居酒屋が提供するような一品料理や、かすうどんなどを多数揃えている。特筆すべきはメニューの中にある一風変わった料理だ。大阪名物の紅ショウガやカキをはじめとして、クッキー&クリームやモナカの串カツまである。

いわゆるカツ系や野菜系といった定番メニューだけで顧客が飽きることがないように、メニュー考案にも工夫が加えられているようだ。

もちろん味が重要であることはいうまでもないが、ちょっとした遊び心を取り入れて、今後はインスタ映えするメニューも増えてくるのではないだろうか。

好調な業績も店舗数増加のペースは緩やか

ここ数期分の業績をチェックしておこう(17年11月期は会社予想)。

14年11月期 売上高 13億6000万円 純利益 1億2000万円
15年11月期 売上高 25億1000万円 純利益 1億8300万円
16年11月期 売上高 39億7200万円 純利益 2億5800万円
17年11月期 売上高 51億0000万円 純利益 3億0000万円(会社予想)

売上、純利益共に順調だが、最新の会社予想は増益率に伸び悩みが見られる。同時に店舗数の伸びを確認してみよう。同社がIRで発表している月次報告によると、2016年12月時点での店舗数は直営店52店、FC店83店で、合わせて135店であった。2017年7月時点では直営店67店、FC店90店で、合わせて157店まで増加している。

店舗数は順調に増加しているように見えるが、2017年5月から7月までの3ヶ月はFC店が増加せず90店で停滞しており、その点は懸念される。現在は同社が長期的な目標としている1000店舗達成まで緩やかに進んでいるといえそうだ。

株価は割高な水準となるも青天井モードでチャート妙味?

すでに言及したように、株価は好調で上場来の高値を日々更新するステージへと突入している。

この上昇の裏には順調な客数の増加と好調な業績があり、株価の売り圧力が少なくなっていることも一つの要因であろう。

投資家にとっては通説となっているが、「現在の株価が過去の高値を超えた位置にある」場合には株価は青天井モードに突入していると考えられる。そのため既存の株主は心理的に売りにくくなることから、株価はより一段の上昇がみられることもあるのだ。

いわゆる安心して株式を保有できる株価位置にあるといえる(チャート妙味があるともいう)。

ただ、現在の利益水準からみると現在の予想PERは50倍台と多少割高な感が否めないのも事実だ。もともと外食産業はPERが高めだが、同社が業績成長による期待感で株価が今後も上昇するには、さらなる好材料が必要になってくる。

優待拡充と株式分割で投資家増へ!指定替えの思惑も

現在の株価はここまでの好業績に加えて、すでに同社が発表した株主優待の拡充と株式分割によって支えられている側面もある。

もともと「100株保有株主のみ」に優待券を提供していたものを「複数株保有の株主にも」さらに優遇した優待券を与えることに拡充変更し、個人投資家からの買いを集めた。さらに株式分割により株価が二分の一となり、新規の投資家もさらに増加したことも予想される。

同社のように新規上場から1年経過する頃になると、マザーズ市場からの指定替え(東証一部・二部への変更)の思惑も絡み、株価が上がりやすくなることもあるようだ。

株式分割や優待の変更・新設、立会外分売といった企業が行うイベントを確認しておくと、指定替えによる株価の上昇の恩恵を受けることも期待される。

世界展開も 今後の動きに期待!

串カツ田中は世界展開を視野に、すでにハワイのホノルルに店舗を出店している。世界で日本食の代名詞にもなっている寿司や天ぷら同様に、今後は串カツを「kushikatsu」として世界へと広めるための一役を担ってくれるかもしれない。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学法学部を卒業後、証券会社にてディーリング業務に従事。Yahoo!ファイナンスにてコラムニストとしても活動。日経BP社の「日本の億万投資家名鑑」などでも掲載されるなど個人投資家としても活動中。個人ブログ「インカムライフ.com」。著書に「超優待投資・草食編」がある

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