不動産投資が人気を集めて数年、何かしらの物件へ投資したいと考える人がとても増えています。そんな中、区分所有(マンション)投資は儲からない、という話をよく耳にするのではないでしょうか。実際はどうなのか、その理由などを解説します。

(写真=Sean Pavone/Shutterstock.com)
(写真=Sean Pavone/Shutterstock.com)

利回り的な考え方

不動産投資では区分所有や一棟、戸建てなど、種類によってそれぞれ特徴があります。立地や規模、ターゲット層別に考えてもどの物件が最も利回りがいいのかという判断はできません。しかし実際には、区分所有だと利回りがよくても6%台だとか、中古戸建ては高利回りであるとよく言われます。

確かに不動産投資物件をインターネット検索していると、戸建てや中古の一棟物件にはかなりの高利回りが表示されていることもあります。でもそれはほとんどの場合において、想定利回りであって実質の利回りではありません。さらにはそのままでは貸せないような修繕が必要な物件もあります。一方、新築の区分所有物件でとても高い利回りが想定されていることがあります。これも何年先までならこの家賃で貸せるのかという分析が必要になります。

いずれの場合も想定利回りや一時的な利回りだけではなく、物件の現状、所有する期間、ニーズの変化、近隣不動産市場の変化によって信ぴょう性のある利回りでとらえることが重要です。同じ物件でも、ターゲットを変えると利回りには幅も出てきます。

多くの失敗者の事例とは

「節税対策、将来の年金代わりにという話に乗せられてしまった」……失敗者の体験談によく出てくる事例でしょう。節税対策というのは、賃貸事業でマイナスが出た際には給与所得から税金の還付を受けられるというものです。年金代わりというのは、ローン返済後の家賃収入をすべて年金のように使えるというものです。確かに、中にはこれだけを信じて購入し、節税以上の出費になる人や途中で支払いができなくなる人もいるでしょう。しかし、これだけが理由で失敗したとは言えません。

節税をどのように行うかは、自身でも入念に検討しなくてはなりません。年収だけではなく、家族構成、年齢などで人によってかなりの差異があります。費用はかかりますが、きちんと税理士にも相談して効果的に節税に結び付けている投資家もいます。また、年金代わりになるかどうかも、返済計画をきっちりと立て、その時々で見直すことが重要です。

お金のいる時期や投資を始めたタイミングによっても変わります。逆算的に運用を常にチェックし、柔軟に対応して無理のない返済を続けることで、結果的に年金プラスアルファの収入を得られるのです。

区分だから儲からないのではない、ということを知る

比較的容易に始められるのが区分所有への投資です。物件の数も多く、選択肢もさまざまです。それなのに失敗してしまう人が多いのは、「区分所有に投資したことが原因ではないということに気づかない」ことが理由です。

購入できるのが容易なのは、やはり流通量の多さが理由です。一棟や戸建ての投資物件と比べると、何倍もの数の中から選ぶことができます。しかし、しっかりと運用計画を自身で精査せずに購入している人が多いようです。不動産会社、銀行のアドバイスももちろん参考にし、自身の資産をどのように運用していくかしっかりと計画を立てている人は、区分所有物件の投資でも成功しています。資金・返済計画と貸し方の研究……これらをきちんと準備したうえで、不動産投資を始めましょう。

不動産投資では、物件のタイプに関わらず「常に満室」にするということが大切です。区分かどうかではなく、運用計画とその方法に問題があることに気付いた人は、区分所有でも充分に利益確保ができます。

(提供: 不動産投資セミナー

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