欧州のREIT事情
欧州政府債務問題も一服し、国際支援をうけた国の国債発行も再開し、欧州の景気も回復基調になっています。またユーロ圏経済(GDP)も2014年には、プラス成長に転じる見通しです。ただ、まだまだ欧州の金利低下が続いており、6月欧州中央銀行(ECB)はマイナス金利を決定しました。マイナス金利を決定したのは、欧州が問題としているデフレを回避するためと言われていますが、今後も景気回復に向けて様々な政策を行っていくと予想されます。
さて、欧州のREIT事情ですが、景気回復傾向にあると共に、賃料などの上昇が見込まれると予想されていること、また、アメリカや他の国にくらべてまだ出遅れ感がある事から今年に入って欧州のREITも見直されてきている状況です。日本と比べてみても割安感がある事から投資資金が入りやすくなっています。
日本国内の賃料上昇は確実なものなのか?
昨年までは、日銀の金融縮小による金利引き上げに伴土地の価格や賃料の上昇という事が見込まれていました。現状賃料は少しずつですがあがってきています。その中でも物流施設の賃料が上がってきています。ただ、オフィスの賃料値上げは予想ほどのペースではなく、住宅にいたってはまだ先の見通しになりそうです。REIT指数全体は着実に上がってきておりますが、現在や今後の日本の空き家の上昇や人口減少を考えると今後賃料が高くなるところと安くなるところの明暗が分かれてくると考えられます。