調査結果のポイント

◆企業の景況感は大幅に改善、先行きも好調を維持
◆労働時間短縮に取り組む企業は6割強、大企業では、9割近くに上る

調査結果要旨

I.景気動向

1.企業の景況感は大幅に改善、先行きも好調を維持
2.全9地域で景況感が改善、先行きは8地域で悪化
3.16年度は7年連続の増収増益、17年度は伸びが加速する見通し
4.16年度は全9地域中8地域で増収増益、17年度は8地域で増収増益の見通し

II.雇用、設備投資、金融環境

1.雇用拡大意欲はさらに強まる見通し
2.17年度の設備投資は伸び鈍化
3.金融機関の貸出態度は緩和状態

III.労働時間短縮に向けた企業の取り組みや今後の課題

1.調査の背景

2.労働時間短縮の取り組み状況
~労働時間短縮に取り組んでいる企業は63.8%。規模別では大企業(87.8%)、
業種別では電気機械(79.6%)で高い。今後取り組む予定である企業は18.2%~
~従業員を増やした企業と今後従業員数を増やす見通しである企業は労働時間短縮の
取り組みに積極的~
~企業の多くが従業員数を増やすことにより長時間労働の解消や従業員間の業務配分の
見直しを行っていることがうかがえる~

3.労働時間短縮に取り組んだ理由
~労働時間短縮に取り組んだ最も大きな理由は「生産性の向上」(57.3%)と
「従業員満足度の向上及び働く意欲の引き上げ」(57.3%)~
~今後取り組みを予定している最も大きな理由は「従業員満足度の向上及び働く
意欲の引き上げ」(58.7%)~

4.労働時間短縮のために取り組んでいる項目と今後取り組む予定である項目
~労働時間短縮のために最も活用されている取り組みは、「組織や個人の業務時間
管理の徹底」(60.8%)と「残業時間の規制」(53.7%)~
~労働時間短縮のために最近、政府が奨励している「働き方・休み方改革の活用」、
「プレミアムフライデーの実施」に取り組んでいる企業は少なかった~

5.労働時間短縮の取り組みによる労働時間短縮の目標
~労働時間短縮に取り組んでいる企業の39.8%、今後取り組む予定である企業の
67.1%が労働時間短縮の具体的な目標を設定していない~
~目標を設定している場合、すでに労働時間短縮に取り組んでいる企業より、今後
取り組む予定である企業の方が目標を高く設定していた~

6.労働時間短縮のために最も重要なこと
~労働時間短縮のために最も重要な項目は「社員の意識改革(67.2%)、「管理職の
意識改革」(64.7%)、「経営者の意識改革」(52.5%)の順で意識改革が
重要視されていた~

7.労働時間短縮の取り組みが業績に与える影響
~労働時間短縮の取り組みが業績に与える影響に対して、取り組んでいる企業の
62.2%が「プラスの影響」を与えると回答~
~取り組む予定がない企業は、「特に変化はない」という回答が55.5%で最も
高かった~

8.政府が提示した9分野の働き方改革の中で、現在、優先して取り組んでいる分野と
今後優先的に取り組みを検討している分野
~9分野の働き方改革の中で、現在、優先して取り組んでいる分野は「長時間労働の
是正」(63.6%)、「女性・若者が活躍しやすい環境整備」(28.6%)、「賃金
引上げと労働生産性の向上」(23.9%)~
~今後優先的に取り組みを検討している分野は、「女性・若者が活躍しやすい環境
整備」(24.0%)、「病気の治療、子育てや介護と仕事の両立」(18.3%)、
「賃金引上げと労働生産性の向上」(17.9%)~

9.働き方改革をするうえでの課題
~働き方改革をするうえでの課題としては、「人件費の負担増加」が44.5%で最も
大きな課題~

10.働き方改革の実現に向けた、政府の最も重要な役割
~働き方改革の実現に向けた、政府の最も重要な役割は、「企業の負担を考慮した
無理ない政策の設定」(64.3%)~

11.結果のまとめ

金 明中(きむ みょんじゅん)
ニッセイ基礎研究所 生活研究部 准主任研究員

白波瀨康雄(しらはせやすお)
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 研究員

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