資金使途から考える今後

Slack社は今回の大規模投資にて得た資金を現金のまま保有し、今後のアプリのリリースおよび法人の財務基盤安定に利用すると発表している。

この点に関しては評価は二極化しており、「今後もサービスをよりよくしていく財務的な土台ができた」と歓迎する向きもあれば、「せっかく調達した資金を適切に使えていない」という否定的な意見もある。

筆者個人の考えとしては、過去にもアプリ開発で大きな成功を収め、さらに大手企業による売却と、それが原因となった生み出したサービスの消滅という“挫折”も味わったバターフィールド氏が同じ失敗の轍を踏むとは考えにくく、事業投資としては良い形で帰結するのではないかと考える。

浮き沈みが激しいスタートアップ起業という業界のなかでも、ITというのは注目度が高い一方でさまざまなリスクをはらんでいる。今後の動向についても注目していきたい。(土居亮規 AFP、バタフライファイナンシャルパートナーズ)