テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット、モバイルなど、中国2017上半期の広告業界は、どのような展開をたどったのだろうか。「中国媒体市場概覧」というレポートを元に、ニュースサイト「今日頭条」が分析記事を掲載している。

テレビ広告も苦戦

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(写真=A. Aleksandravicius/Shutterstock.com )

2017年上半期の広告費は前年同期比で、テレビ 4.6%減/ラジオ(有線放送、ネット配信含む)7.9%増/新聞 27.5%減/雑誌 25.4%減/インターネット 15.4%増/屋外、14.9%増だった。

テレビを取り上げてみよう。まず19:00~22:00のゴールデンタイムにおける1週間の視聴率は、次のようになっている。

月曜日10.2%(16年比19.0%減)
火曜日9.8%(7.2%減)
水曜日10.0%(3.7%減)
木曜日11.0%(5.3%減)
金曜日17.3%(0.5%減)
土曜日18.7%(6.1%減)
日曜日15.3%(20.8%)

テレビを見なくなっているのである。特に日曜日と月曜日は20%近くも落ち込んだ。

今年最も話題となったドラマは、3月28日から連日放映された「人民の名義」である。検察が腐敗分子に立ち向かう内容だ。大ヒットとなったが、それでも平均視聴率は3.9%にすぎない。CCTV(中国中央電視台)は15ものチャンネルを持つが、ゴールデンタイムに視聴率を上げたのは、国際報道のチャンネル4だけだった。

かつてCCTVはオークション形式で、CM枠の販売を行っていた。その会場は熱気にあふれていたものだ。それが今や前年割れの業種となってしまった。