中国版Airbnbといわれる、途家(トゥージァ)網聯合は、2017年中に3億ドルの資金調達を行うと発表した。従来からのスポンサー、ネット旅行最大手の携程(シートリップ)を中心とした融資連合である。ネットニュースサイト「今日頭条」が伝えた。この業界の現状と将来は、どう見ればいいのだろうか。
途家、5回目(E輪)の大型融資
途家は2011年に北京で創業した。観光地の遊休物件を、国際ホテルの管理標準で、提供しようとする新型の会社とあるから、Airbnbの後追いを意図したものに違いない。これまで4回(A輪~D輪)の大型融資団を組んできた。今回は5回目である。通常なら上場という選択肢もあるところだ。
今回の融資は、携程を中心に全明星投資基金、華興新経済基金、UberやAirbnbへ出資しているGlade Brookなどのファンドが参加する。創業者兼CEOの羅軍は、これらメンバーの筋の良さを強調している。
しかし、配車アプリ、シェアサイクル、フードデリバリーなど、あらゆる有望な新業態に投資者として顔を出す、アリババやテンセントは関わっていない。
羅CEOは、2015年8月のD輪融資以後、途家は健全で穏健な拡大を続けている。そして今回の集めた資金は、(1)顧客体験サービスの強化、(2)清掃、リネン、IoTなど宿泊周辺サービス、(3)国内の高級物件と海外市場開拓--に投じるという。