フォックスコンの郭台銘総裁は次の目標をしっかりと見定めている。それはSHARPブランドのスマホで、世界の5強入りすることである。科学技術ニュースサイト「騰訊科技」が伝えた。最新のフォックスコンの動きとともに見ていこう。

大忙しの郭総裁

中国経済,ホンハイ,スマホ,通信業界
(画像=SHARP Webサイトより)

フォックスコンは大忙しである。8月は2日間の休日取消し、9月からは連日残業が続いている。来年の第一四半期の売上は、2017年第4四半期の1.5倍になりそうという。もちろん新型iPhoneの生産である。

「台湾経済日報」は関係者の話として、フォックスコンの郭台銘総裁が10月下旬、台北市の某所で、アップル社COOジェフ・ウイリアムズ氏と面会したと伝えた。同氏の主要訪台目的は、台積電(TSMC)の創立30周年を祝うためだった。

市場はこの急な会談を、iPhone Xの生産能力について話し合ったものと推測している。何しろフォックスコンはiPhone Xの生産の90~95%を請け負っている。現在このiPhone Xの生産遅れは、IT界の焦点のようになってしまった。郭総裁にとってはこれまでいくつも切り抜けてきた正念場のが、また訪れた感覚だろうか。

SHARPブランドの価値

そしてその先には自主ブランドの夢が広がっている。シャープ買収後のフォックスコンは、SHARPブランドのテレビ事業拡大に着手した。そして次はスマホ市場への野心を露わにしている。やはりSHARPブランドを使い、この市場において世界5位以内に入ることである。

シャープは世界的に知られたブランドである。フォックスコンは最大限にその力を引き出すつもりだ。テレビ業務では既に全世界に液晶工場とテレビ工場を建設している。次はスマホだ。

フォックスコンの支援を受ける前のシャープは、液晶生産設備への投資失敗で、苦境に陥っていた。そのためスマホにおけるブランド競争力を損ない、液晶パネルの部品供給商となってしまった。つまり今までシャープは、スマホを大規模に全世界展開したことはない。その前に失速したからである。

新会社を立ち上げ

台湾メディアによると、フォックスコンとその子会社・シャープは、すでに新会社設立の初歩協議を終えているという。フォックスコンは大型の新会社を構想している。4000名の従業員を雇用し、研究開発、生産、販売営業、アフターサービスまで行う。まだ新会社の概要ははっきりしないが、フォックスコンとシャープの合弁となり、現有のシャープスマホ部門を、大規模に拡大したものとなりそうだ。

シャープスマホ業務の中国市場責任者は、新会社の業務は真っ先に中国市場へ向けられる。その後随時、他の国家と地区へ拡張していく。そして2018年中には、新会社の最初の一手が示されるだろう、と述べている。

楽観は許されない

アップルなどのEMS生産で培った技術を新会社へ移植し、高いレベルの生産を行う。しかし世界のスマホ市場の伸び率は縮小している。アップル、サムソン、ファーウエイ、シャオミ、OPPO、VIVOなどの一線級は、地歩を固めている。それ以下のブランドは、近いうちに決断を迫られることとなりそうである。SHARPブランドスマホの先行きは、とても楽観できそうにない。

見通しの厳しさは記事の観測通りだろう。しかしフォックスコン傘下に入ったおかげで、再びIT業界の中心部に返り咲いたような感覚もある。籍は台湾であろうと、SHARPブランドには、再び業界の中心で輝きを放って欲しいものである。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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