〝脱デフレ〟の波が均一価格ショップにも押し寄せている。いわゆる「100円ショップ」よりも商品単価の高い「300円ショップ」などが人気だ。「スリーコインズ」のパルグループホールディングス(=パルGH、2726)や、パレモ・ホールディングス(2778・JQ)に注目したい。

脱デフレの波均一価格ショップに

300円均一
(画像=PIXTA)

代表的なデフレ業態として知られる100円ショップだが、近年は豊富な品ぞろえや、100円とは思えないおしゃれな商品が並ぶ店舗が増加している。大手のセリア(2782・JQ)はインテリア雑貨や化粧品を中心に若い女性の支持を集め、営業利益(非連結)はここ6年で3倍(前3月期は152億円)になった。今期も2ケタ増益を視野に入れる。

一方、100円ショップをうたう店の中にも、品質をグレードアップした300円や500円の商品が登場してきている。景況感の改善で消費者の節約志向がやや緩んでおり、「プチプラ(プチプライス)」と呼ばれる手ごろで良い商品を求める動きが広がっている。これもデフレ脱却の兆しだろうか。

パルGH、騰勢増す

そうした中、有望な業態が100円を上回る均一価格店だ。パルGHは、300円の雑貨ショップのスリーコインズを全国に177店展開(今2月期上期末)。おしゃれな雑貨に加え、アクセサリーなどが充実している点が特徴だ。300円ショップの売上高は上期に前年同期比1割拡大した。

パルGHの株価は10月の高値3760円から調整を挟み、足元では3200円台で推移している。スリーコインズの成長を原動力に、再び騰勢を強めそうだ。

衣料品専門店のパレモHDも、傘下に300円ショップの「イルーシー300」などを擁し、出店を強化している。このほか、プチプラ商品を取り扱う店舗が多く出店するデパートの丸井グループ(8252)や、一部店舗で500円均一を展開するドンキホーテホールディングス(7532)なども関心を集めそうだ。(11月08日株式新聞掲載記事)

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