ふるさと納税とは、自分が選んだ自治体へ行う寄附のこと。それら自治体の多くでは寄附への返礼品が用意され、寄附金控除による節税を図りつつ、各地の名産品をおトクに入手できる。ここでは、ふるさと納税の返礼品として、魚介類や果物などがもらえる自治体を紹介しよう。
ふるさと納税とは?
ふるさと納税では、所得税の確定申告時に寄附金控除を受けることで、返礼品となる全国各地の名産品を事実上、格安で入手できることになる。寄附した金額のうち2000円を超える分は、一定の限度額まで全額が控除されるので、限度額の範囲内の寄附であれば、2000円の自己負担だけでさまざまな返礼品を受け取れるわけだ。
控除上限額の目安は、独身(または夫婦共働き)の場合、年収400万で4万1000円。年収や家族構成が違うと上限額も変わり、たとえば、夫婦と子ども1人(妻は扶養)の世帯で年収700万なら控除上限額は約6万円となる。上限額についての詳細は総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」で確認できる。
うなぎ品薄のご時勢でも、国産うなぎ入手可能
ふるさと納税の返礼品は各自治体で確認できるが、ふるさと納税を便利に行えるポータルサイトを利用すると便利だ。そういったサイトでは返礼品のランキングなど寄附先を選びやすい工夫がされており、そこから直接、各自治体への寄附を申し込めるようにもなっている。
返礼品の多くは食品や工芸品などの各地の特産品が多く、旬の魚介類や果物などは特に人気だ。ここではまず、ふるさと納税ポータルサイトの大手「ふるなび」の魚介類カテゴリーの1位から3位までを紹介しよう(2017年12月4日時点のランキング)。
1位 「北海道根室産 いくら醤油漬60g×3(小分け)」寄附額:1万円(北海道根室市)
秋鮭の卵を鮮度の良い状態のまま甘口醤油だれでじっくりと漬け込んだ製品。塩分控えめなタレで、濃厚な、いくら本来の味わいを楽しめる逸品だ。いくらの本場、北海道から直送されるこの製品は、まさに、ふるさと納税ならではの返礼品だといえる。
2位 「創業大正9年 三河一色産うなぎの炭火焼」寄附額:1万円(愛知県碧南市)
1尾あたり200~250gの良質な活鰻を厳選して日本料理・小伴天で調理。うなぎ蒲焼1.5尾分に、うなぎのタレ1本、粉山椒3袋が付いてくるので、あとはご飯だけあれば鰻丼を楽しめる。もちろん、温めてそのまま酒の伴にしてもいいだろう。うなぎが貴重な昨今、これはうれしい返礼品だ。
3位 「四万十うなぎ蒲焼き2本セット+ちまき1袋」寄附額:1万円(高知県四万十町)
四万十川でとれたシラスウナギを、四万十町で育て、秘伝の無添加タレで4回つけ焼きした製品。四万十うなぎ蒲焼(無頭)110gが2尾付くほか、四万十うなぎちまき200gが1袋と、ミニたれ、山椒が付いてくる。うなぎのちまきは、初体験の人も多いだろう。
2位と3位にうなぎかランクインするあたり、うなぎの根強い人気ぶりをうかがわせるランキング結果となっている。なお、4位以下にも、いくつかうなぎ製品がランクインしている。
かき小屋の雰囲気そのままの「岬焼かき産直セット」
そのほか、魚介類カテゴリーのランキング上位から、注目の返礼品をいくつかピックアップしてみよう。
5位 「辛子明太子たっぷりセット」寄附額:1万円(北海道増毛町)
ひとくちサイズの粒立ちの良い辛子明太子と1㎏と、辛子明太味のほぐしたらこ130gに加え、ましけ(増毛)甘えびラーメン1食分がサービスでついてくる、おトクなセット。
7位 「とらふく刺身70g(2~3人前)」寄附額:1万円(山口県山口市)
全国有数の水揚げを誇る山口のおいしい河豚(ふぐ)を刺身で楽しめるセット。河豚の中でも王様と称される「活のとらふく」を手間ひまかけた独自の製法で刺身にした、とらふく刺身70gのほか、河豚皮の湯引き、ポン酢2個と紅葉おろし2個がセットになっているので、届いてすぐに食べられる。
10位 「入久水産の『厳選ひもの詰合せ』」寄附額:1万円(静岡県西伊豆町)
地元から長年愛されている「入久水産」が新鮮な原料を厳選し、1枚1枚丁寧に作った干物の詰め合わせ。干し時間を長めに取り、旨みを凝縮させたしっかり味が特徴だ。詰め合わせ内容は、近海あじ4枚、金目鯛1枚、さば文化干し2枚、さばみりん2枚、さんま背開き(塩)3枚、あじみりん4枚、さんまみりん3枚。いろいろな味を楽しめ、朝食に晩酌にと食卓を彩ってくれそうだ。
11位 「三崎港まぐろ プレミアムお刺身セット(大トロ・中トロ・赤身)」寄附額:1万円(神奈川県三浦市)
三崎漁港で水揚げされたメバチまぐろの中から、脂ののった良質な身質のまぐろをチョイス。切れている食べ切りパックなので、届いてから自然解凍してすぐに食べられる。セット内容は、大トロ・中トロ・赤身がそれぞれ100gずつで計300gとなり、食べ応えも十分だ。
17位 「知床イバラがに 姿(小)」寄附額:1万円(北海道羅臼町)
知床半島沖の水深600~1000メートルの深海に生息しているイバラがに。あまり市場には出回らないが、姿形はタラバがにに似て、非常に甘みのあるおいしいかにだ。1kgのかにを1尾まるごとボイルし冷凍で届けてくれる。
18位 「岬焼かき産直セット」寄附額:1万円(宮城県石巻市)
浜のかき小屋の雰囲気で、蒸しかきを楽しめるセット。内容は、岬焼かき専用缶、殻付きかき(Mサイズ15個)、軍手 、ナイフ、説明書……と、まさに、かき小屋そのもの。野外バーベキューのスタイルで楽しみたい。
20位 「土佐流藁焼きかつおタタキ4節セット」寄附額:1万円(高知県室戸市)
土佐伝統の藁(わら)焼きを再現し、藁の香りに徹底的にこだわった逸品。特製ポン酢で味わう高知のタタキ、室戸海洋深層水の塩で味わう塩タタキと、好みの食べ方を楽しめる。カツオそのものの味と藁の香りを楽しめる塩タタキは特に地元の人が好む食べ方といわれるので、未経験の人はぜひこれを試してほしい。内容は、藁焼きかつおタタキ4節、特製ポン酢3個、室戸海洋深層水の塩・深海の華1本。
果物カテゴリーの第1位は「あまおう」
次に、「ふるなび」の果物類カテゴリーから、まずは1位から3位までを紹介しよう(2017年12月4日時点のランキング)。なお、果物類の多くは旬の時期のみの発送となる。
1位 「あまおういちご1箱(2パック)」寄附額:1万円(福岡県大木町)
福岡県だけで栽培されているいちご「あまおう」。赤くてつやが良く、形が整っており、糖度と酸味のバランスが良い「あまおう」1箱(2パック)を、2月~3月上旬に発送する。通常、3000円~5000円ほどする「あまおう」2パックが、実質2000円で入手できることがランキング1位を獲得した理由だろう。
2位 「さくらんぼ(佐藤錦か紅秀峰)500g」寄附額:1万5000円(山形県上山市)
高品質のさくらんぼ、ぶどう、ラ・フランス、もも、柿などで知られる上山市が自信をもって送り出すこのさくらんぼ。代表品種「佐藤錦」は甘酸っぱい品種特性を持ち、また「紅秀峰」は大粒で甘い品種となっている。内容は、手詰めにした上山産さくらんぼ(佐藤錦か紅秀峰)500gで、6月中旬頃~7月初旬頃までの発送となる。
3位 「まつの幸せフルーツBOX~プレミアム富士山宝石箱~」寄附額:2万円(山梨県富士吉田市)
果物の本当に美味しい旬はわずかな期間だが、そのまさに旬の果物を5~6種類程度、詰め合わせにしたセットがこれだ。冬の柑橘類、早春のいちご、夏のぶどうやスイカなど季節の豊かな恵みを存分に満喫できる。
ふるさと納税で季節の味覚を存分に満喫
最後に、果物類カテゴリーのランキング上位から注目の返礼品をいくつかピックアップしてみよう。「お中元」「お礼」など、のし紙をつけることもできるので、お世話になった人への贈り物にもいいだろう。
6位 「大人気!安和ポンカン5kg」寄附額:5000円(高知県須崎市)
高知のヤマデ農園のポンカンは60年間代々受け継がれてきた逸品。容量は約5kgで、サイズは3L(約24個入り)、2L(約29個入り)、L(約35個入り)、M(約46個入り)のいずれかとなる。発送は、1月上旬~2月中旬までに届くタイミングとなる。
7位 「西洋梨(ラ・フランス)大玉3kg」寄附額:1万円(山形県上山市)
山形県を代表する初夏の横綱がさくらんぼだとすると、秋冬の横綱はラ・フランスだ。上山市では、大粒で良品質の実が作れる棚作りを実践して県内でも代表的産地となっている。内容は、ラ・フランスの特選品を3kg(7~9玉)。11月上旬頃~12月下旬頃の発送となる。
8位 「マスクメロン2個(桐箱入り)」寄附額:3万3000円(静岡県磐田市)
温暖な気候において、伝統の栽培方法で作られた高品質のマスクメロン2個を桐箱入りで届けてくれる。立派な箱なので贈答品にも最適だ。
10位 「有田みかん10kg S・Mサイズ」寄附額:2万円(和歌山県湯浅町)
和歌山で有名な有田みかんのうち、早生みかんの品種10kgを11月中旬より順次発送。皮が薄くて甘みも十分なこの製品はお歳暮などに使われることも多いという。10kgもあれば冬の期間にみかんをたっぷり楽しめそうだ。
15位 「新興梨・王秋梨セット」寄附額:1万7000円(鳥取県鳥取市)
鳥取産の新興梨・王秋梨を一番美味しい時期に収穫し、鮮度を保つ氷温庫にて貯蔵。新興梨・王秋梨を詰め合わせた5kg箱(玉数は合わせて8個~10個)を、11月中旬~12月下旬の期間に発送してくれる。なお、これを選んで寄附した人には、鳥取市ふるさと納税サイトで使える「鳥取市ふるさと納税ポイント100pt」も進呈される。
旬の味覚を存分に楽しめる果物の返礼品は、日本各地の自治体を応援するふるさと納税の趣旨にもっとも合致したものといえるだろう。全国津々浦々の美味しい魚介類や果物を通して、日本の自然・四季のすばらしさを再認識してはいかがだろうか。(ZUU online編集部)