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画像センサーの生産能力増強を発表

7月23日、ソニーは積層型CMOSイメージセンサーの生産能力を増強することを発表しました。計画では、300ミリウエハー換算で現在月間約6万枚の総生産能力を、来年の8月までに月間約6万8000枚に引き上げるとしています。

そのために2014年度下期から2015年度上期にかけて、長崎テクノロジーセンター(長崎テック)と熊本テクノロジーセンター(熊本テック)で、積層型CMOSイメージセンサーの生産能力増強のための設備投資を行うと発表しました。

具体的には長崎テックに裏面照射型画素と信号処理回路を重ね合わせる工程と後工程の設備増強、熊本テックには積層型CMOSイメージセンサーのフォトダイオード製造や配線工程などのマスター工程向け製造設備増強を行います。


ルネサスエレクトロニクスの工場を買収

既にソニーは、主に積層型CMOSイメージセンサーのマスター工程を行う工場として、75億円でルネサスエレクトロニクスの鶴岡工場を買収し、さらなる設備投資を行っています。同工場は2015年4月からの稼働を予定しており、2014年度上期から2015年度下期にかけて275億円を投資する計画があります。同工場の後工程である重ね合わせ工程などを長崎テックで行えるようにすることで、積層型CMOSイメージセンサーの一貫した生産体制が構築される見込みです。

その効果として、2015年4月から積層型CMOSイメージセンサーの生産能力を月間約7万5千枚に増強する計画です。調査会社であるテクノ・システム・リサーチ(東京・千代田)によれば、2013年のCMOSセンサーの金額ベースでの世界シェアは、ソニーが33%と首位で有り、ソニーは首位を維持するために、需要増加への対応として設備投資を行っています。