エンターテイメントといっても、その業態の幅は広い。映像(映画やTV)、音楽、演劇、書籍、ゲーム、遊園地など。エンタメ系の企業が実施している株主優待をいくつか紹介してみる(株価は12月22日の終値)。

ディズニーランドの1デーパスポート――オリエンタルランド

株主優待,エンタメ,娯楽産業
(画像=PIXTA)

オリエンタルランド <4661> は東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの経営及び運営する企業だ。株主優待は「東京ディズニーランド」または「東京ディズニーシー」どちらかで利用可能な1デーパスポートが用意されている。さらに、長期保有株主には、東京ディズニーリゾート5周年ごとのアニバーサリーイヤーにパスポートが配布される。

【優待内容】
「東京ディズニーランド」または「東京ディズニーシー」どちらかのパークで利用可能な1デーパスポート
100株以上……1枚(3月末のみ)
400株以上……1枚
800株以上……2枚
1200株以上……3枚
1600株以上……4枚
2000株以上……5枚
2400株以上……6枚
※400株以上は年2回(9月末と3月末)に配布

長期保有株主様向け優待制度
「東京ディズニーリゾート 35周年」
100株以上(2015年9月30日から2018年9月30日までの3年間)……2枚
※同様の優待制度として「東京ディズニーリゾート 40周年」有り

【権利確定月】3月末日、9月末日
【優待利回り】算定せず
【必要投資金額】103万7000円円

映画招待券――東宝

東宝 <9602> は映画や演劇の企画、製作及び製作や不動産賃貸などを行っている企業だ。一般的には映画会社として認知されているだろう。株主優待は、持ち株数によって、「株主映画ご優待券」(指定劇場にて800円で映画鑑賞)、映画「株主カード」(ご本人カード及びファミリーカード)と「株主映画ご招待券」(1シートにつき指定2ヵ月間通用券×6枚)、「演劇ご招待券」が贈られる。

【優待内容】
株主映画ご優待券
100株から499株……半年2枚
500株から999株……半年8枚

株主カードと株主映画ご招待券
※ご招待券株主カード(ご本人カード)は1000株以上1枚
1000株以上……株主カード(ファミリーカード、以下同)0枚、株主映画ご招待券1シート
2000株以上……株主カード0枚、招待券2シート
3000株以上……株主カード0枚、招待券3シート
5000株以上……株主カード1枚、招待券6シート
1万株以上……株主カード2枚、招待券10シート
2万株以上……株主カード3枚、招待券15シート
3万株以上……株主カード3枚、招待券20シート
5万株以上……株主カード3枚、招待券25シート
10万株以上……株主カード3枚、招待券30シート
※株主映画招待は株主カードと株主映画招待券を映画館チケット売場などで提示し、カードと招待券に記載された優待番号が一致した場合に利用可能

演劇ご招待券
1万株以上……1公演分につきA席券1枚
3万株以上……1公演分につきA席券2枚
5万株以上……1公演分につきS席券3枚
※演劇招待で利用できなかった場合は映画招待券として利用可能

【権利確定月】2月末日、8月末日
【優待利回り】算定せず
【必要投資金額】39万7500円

コンサート招待――アミューズ

アミューズ <4301> は多くのミュージシャンやタレントを手掛ける芸能事務所だ。テレビ番組や映画の製作など、多面的な事業を展開している。株主優待はアミューズ主催のイベントなどへの招待、当社オリジナルグッズなどが用意されている。2017年には、「Amuse Fes in MAKUHARI 2017-rediscover-」などの招待やオリジナルグッズ「森雪之丞プロデュ―ス モバイルポーチ」が贈られた。

【優待内容】
100株以上……自社主催のコンサート・イベント・舞台・映画・試写会などへの招待、当社オリジナルグッズの贈呈

【権利確定月】3月末日
【優待利回り】算定せず
【必要投資金額】31万9000円

サンリオピューロランドの優待券 - サンリオ

サンリオ <8136> は「ハローキティ」「マイメロディ」「リトルツインスターズ「ぐでたま」などのキャラクター商品の企画及び販売をしている。株主優待は「テーマパーク共通優待券」(サンリオピューロランド、ハーモニーランドで使用可能)とサンリオショップ及びサンリオオンラインショップで利用できる優待券が用意されている。

【優待内容】
100株以上……テーマパーク共通優待券(以下共通優待券)3枚、優待券(1000円、以下同)1枚
500株以上……共通優待券6枚、優待券1枚
1000株以上……共通優待券8枚、優待券2枚
4000株以上……共通優待券10枚、優待券2枚
1万株以上……共通優待券12枚、優待券)2枚
5万株以上……共通優待券15枚、優待券2枚
10万株以上……共通優待券20枚、優待券2枚

【権利確定月】3月末日・9月末日
【優待利回り】1.06%
【必要投資金額】18万8500円

展覧会や映画の招待――TBSホールディングス

TBSホールディングス <9401> は傘下にTBSテレビ、TBSラジオ、BS-TBSなどの放送事業を中心として展開している企業だ。株主優待は特製QUOカードと同社主催の展覧会などへのペア招待が用意されている。2017年度は「古代アンデス文明展」「落語研究会」や、映画「先生!」「8年越しの花嫁」の招待などがある。

【優待内容】
特製QUOカード
100株以上……1枚(額面1000円)

当社主催展覧会・当社出資映画・落語会等への招待(2017年度)
1000株以上……「古代アンデス文明展」100組200人、「落語研究会」20組40人、映画「先生!」100組200人、映画「8年越しの花嫁」100組200人、「星の王子さまミュージアム」25組50人(※応募多数の場合は抽選)

【権利確定月】3月末日
【優待利回り】0.35%
【必要投資金額】28万2400円

「a-nation」チケット優先予約――エイベックス

エイベックス <7860> は音楽や映像コンテンツの企画、制作、配信などを始めとして、エンターテインメントに関わる多くのプラットフォームを展開する企業だ。株主優待は夏に行われているライブイベント「a-nation」の優先予約や割引販売、株主限定CD及びDVDが用意されている。また、長期保有者には「長期保有感謝品」(記念盾)が進呈される。

【優待内容】
「a-nation」チケット優先予約・割引
100株以上……割引率0%
300株以上……割引率10%
1000株以上……割引率20%

株主限定CD/DV
300株以上……株主限定CD
500株以上……株主限定CD+株主限定DVD

長期保有感謝品
100株以上10年間保有

【権利確定月】3月末日
【優待利回り】算定せず
【必要投資金額】15万9800円

視聴料3カ月分無料――WOWOW

WOWOW <4839> はBSやCSに有料番組をする提供日本初の民間衛星放送会社だ。株主優待は「WOWOW」視聴料3カ月分無料もしくは、WOWOW特製QUOカード(2000円分)のどちらかを選ぶことができる。

【優待内容】
視聴優待、特製クオカード(QUOカード)
100株以上……「WOWOW」視聴料3カ月分無料、WOWOW特製QUOカード(2000円分)
※視聴優待は、WOWOWに加入中、もしくは視聴優待申込み時に加入することが条件
※2年以上継続所有の場合、WOWOW視聴料がさらに1ヵ月分無料(計4ヶ月分無料)

【権利確定月】9月末日
【優待利回り】0.60%
【必要投資金額】33万4000円

こども商品券――バンダイナムコホールディングス

バンダイナムコホールディングス <7832> は玩具や家庭用・業務用ゲーム、テーマパーク、アミューズメント施設など、幅広い事業を展開するエンターテインメント企業だ。株主優待は保有株数に応じたポイントで優待の内容を選べるようになっている。選択できる優待は「こども商品券」「イタリアントマト食事券」「ナムコチケット」「プレミアムポイント」「バナコイン」「アート・コレクション(シリアルナンバー付/額縁入り)」「東日本大震災被災地の子どもたちへの支援(寄付)」である。

【優待内容】
株主優待ポイント(1ポイント=1円相当)
100株以上……2000ポイント
500株以上……4000ポイント
1000株以上……6000ポイント
5000株以上……1万ポイント
1万株以上……2万ポイント

優待内容(500ポイント単位で複数選択可)
こども商品券
イタリアントマト食事券(全国のイタリアン・トマト店舗で利用可)
ナムコチケット(ナムコ運営のテーマパーク及びアミューズメント施設で使用可)
プレミアムポイント(バンダイ運営の通販サイト「プレミアムバンダイ」で利用可)
バナコイン(バンダイナムコエンターテインメント指定のサービスにて使用可)
アート・コレクション(シリアルナンバー付/額縁入り)……4000ポイント
東日本大震災被災地の子どもたちへの支援(寄付)

【権利確定月】3月末日
【優待利回り】0.54%
【必要投資金額】37万3500円

歌舞伎座の招待券――歌舞伎座

歌舞伎座 <9661> は銀座にある劇場、歌舞伎座を所有する会社だ。劇場内外での飲食や歌舞伎座オリジナルのグッズなどの販売も行っている。株主優待は劇場歌舞伎座の招待券(1、2階席)である。権利の確定は、毎年2月末日の株主に6月から11月までの興行が、毎年8月末日の株主に12月から翌年5月までの興行分が与えられる。

【優待内容】
歌舞伎座の招待券(6ヵ月枚数)
150株以上……年間1枚
450株以上……年間3枚
750株以上……3枚
1000株以上……4枚
1500株以上……6枚
2000株以上……8枚
3000株以上……12枚
5000株以上……18枚
※1000株以上は事前の申込により「ペア指定(2枚ずつの利用)」可能

【権利確定月】2月末日、8月末日
【優待利回り】算定せず
【必要投資金額】86万2500円

書籍やDVDを選べる――カドカワ

カドカワ <9468> は、出版や映像を基盤としたKADOKAWAとインターネットを中心に展開していたドワンゴが経営統合した企業だ。株主優待は「書籍」「単行本」「DVDまたはBlu-ray」などから1セットを選ぶことができる。また、3年以上、保有(株主名簿に7回以上連続して記録)した場合は長期特別優待も設定されている。

【優待内容】
優待商品(2017年度)
100株以上……以下のいずれか1セットを選択
「書籍 合計3冊」「DVDまたはBlu-ray 1点」「ムビチケ GIFT(カードタイプ)2枚セット」「BOOK☆WALKER 1500円GIFTカード 2枚セット」「ニコニコグッズ 1点」

長期特別優待(2017年度)
100株以上を3年以上保有継続保有……以下のいずれか1セットを選択
「書籍 合計2冊」「ムビチケ GIFT(カードタイプ)1枚」「BOOK☆WALKER 1,500円GIFTカード 1枚」

【権利確定月】3月末日
【優待利回り】算定せず
【必要投資金額】13万8400円

チケットぴあギフトカード――ぴあ

ぴあ <4337> は音楽・スポーツ・演劇・映画など各種イベントのチケット販売や出版事業を行う企業だ。株主優待は「チケットぴあギフトカード」「オリジナルシネマギフトカード」「オリジナル図書カード」の3品目から優待金額の範囲内で自由に選ぶことができる。優待金額は保有株式数と保有期間に応じて設定されている。

【優待内容】
100株以上……2期以上(1年超)5000円分、2期未満(1年未満)2500円分
1000株以上……2期以上(1年超)1万1000円分、2期未満(1年未満)5500円分

【権利確定月】3月末日
【優待利回り】0.34%
【必要投資金額】73万9000円

カラオケ優待券――第一興商

第一興商 <7458> は業務用通信カラオケ「DAM」で業界をリードしている企業だ。株主優待は当社直営のカラオケ店「ビッグエコー」や飲食店舗などで優待券が用意されている。また、最寄りに対象店舗がない株主のための配慮として、優待券全額と音楽CD(音楽ソフト子会社レーベル限定)を引き換えることができる。

【優待内容】
優待券
100株以上……10枚綴り1冊 (500円券×10枚)
1000株以上……25枚綴り1冊 (500円券×25枚)

【権利確定月】3月末日
【優待利回り】1.78%
【必要投資金額】56万1000円

エンタメ系の企業では自社の特色を全面に押し出した株主優待制度が多く見られる。エンターテイメントは人々を楽しませてくれるものだ。ここに挙げた以外にもバラエティの富んだ株主優待を取り入れているエンタメ企業がある。自分の趣味や趣向に合った企業に目を向けてみるのも銘柄選びの参考になるだろう。(吉川敦、フリーライター)