1年を振り返り、来年はどう資産を増やそうか、多くの人は思案に余念がない時期だろう。株式チャ-トからは、まだよい音色が聞こえない。P2Pには一抹の不安が残る。そこで仕方なく銀行定期預金や余額宝(MMF)に甘んじるか、他の選択をするかになる。例えばBATの理財産品はどうだろう、ということで、ニュースサイト「今日頭条」がBAT(バイドゥ百度、アリババ、テンセント)の理財産品ラインアップを紹介している。果たしてそれらは、どのような内容なのだろうか。

中国の「理財産品」とは

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(画像=Oranzy Photography / Shutterstock.com ※画像はイメージです)

中国でいう「理財産品」とは、商業銀行と正規金融機構が自ら設計かつ発行し、契約に基付いて資金を募集する。金融市場に投入され、または売買に供される金融産品と解説されている。投資収益はやはり契約に基付いて、投資家に分配される。

これまでは銀行の発行するものというイメージが強かった。しかも街の金融ショップのラインナップでは、2流銀行のものが多く、常に危ないイメージが付きまとっていた。しかし毎週、銀行理財商品の人気ランキングが紹介されるなど、市場が活性化している様子はうかがえる。BATと銀行のそれを比較してみよう。

BATの「理財商品」

商品名 最低預入単位/年率換算利回り/預入期間

アリババ(支付宝定期理財)

「建信養老飛月宝」1000元/5.0160%/30日(中低リスク)
「建信養老飛来富19期」 1万元/5.20%/90日(中低リスク)
「国寿安鑫盈360天」 1000元/5.5720%/360日(中低リスク)
「国寿超月宝」 1000元/4.9930%/60日(中低リスク)
「国寿周周盈」 1000元/4.8840%/7日(中低リスク)

テンセント(騰訊理財通)

「民生加銀理財月度」1000元/5.0360%/30日(低リスク)
「国寿嘉年月月盈」 1000元/4.9310%/30日(中リスク)
「国寿嘉年天天盈」1000元/4.9070%/自由(中リスク)
「太平養老頤養天天」1000元/4.7470%/自由(中リスク)
「平安養老富盈5号」1000元/4.6028%/自由(中リスク)
「斉魯穏固21天」5万元/4.50%/21日(予約中)
「招商招利月度理財」1000元/4.4540%/30日(低リスク)

バイドゥ百度(百度銭包的定期理財)

「百盈6月171229」10万元/6.20%/179日(追加利息有り)
「百安1月171229」3万元/6.000%/34日
「弘康年年盈」1000元/5.8000%/1年

銀行の「理財産品」とまとめ

12月上旬の週における評価の高い銀行理財産品

  1. 龍江銀行 「龍端20177530」 5万元/5.30%/356日
  2. 龍江銀行 「龍端20177531」 5万元/5.30%/163日
  3. 交通銀行 「得利宝2461170379」5万元/9.30%/90日(元本保証なし)
  4. 寧波東海銀行「福瀛家」5万元/4.80%/284日(元本保証)
  5. 中国銀行 「博奔叡選」10万元/8.00%/105日(元本保証なし)

交通銀行と中国銀行は全国規模の大銀行だが、高利回り元本保証なしのリスキーな商品を売っている。かといって龍江銀行や寧波東海銀行などは名を聞いたこともない。となると今をときめく大企業の保証がある、BATの理財商品の方がよい。と普通の日本人なら思うだろう。

中国人は何を選ぶのだろうか。中国人は金融となると、貸す方も借りる方もおそろしく知恵が回る。P2Pも含めば、選択肢の多さは日本の比ではない。また金融に対する情熱にも圧倒される。こうした個人の金融リテラシーの高さが、中国経済を崩壊から守っているのではないかと思う。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)