今年も新しい1年がやってきた。生きる上で「お金」は目的になるべきではないが、とても存在価値の高いものだ。今年こそ、お金に好かれるようになりたいと思う人は多いだろう。周囲を見渡すと名前の挙がる、お金の貯まる習慣が身についている人は羨ましい。そこで筆者から見てお金が貯まっている人は、どのような特徴を持っているのだろうか。3つのポイントを筆者の経験を元に紹介しよう。

1. 最も大切なのはお金に「働いて」もらうこと

お金持ち
(画像=PIXTA)

お金が貯まっているとは、当然その人からお金が動かないこと。ただ最初から逆説的な見方だが、お金を活かすために、最も大切なのはお金に働いてもらうことだ。「可愛い子には旅をさせろ」ということだろうか。

もちろん節約や預貯金は大切だ。ただ印象論だが、財布のなかで大事にお金を守っている人よりも、お金を動かし、周囲の人を幸せにしている人の方が、最終的にお金に愛されている気がする。それは「自分」が主体となった資産運用とも異なる。ここにある1万円も2万円に「殖やす」こともそうだが、この場合は一度自分から離れて貰うこと。有効に使うことを意味する。

月に数回、飲みに行きたくなることはあるだろう。その時にネガティブな会話をしてはいないか、会社や友人の愚痴を言って過ごしてはいないだろうか。その点、お金に好かれている人は、日々の酒席や食事に対して意味を持たせている人が多い。

仕事でも前向きな友人関係でも、ポジティブな存在を作ることが次に繋がる。たとえ1回の3000円の飲み会費用が負担に感じたとしても、後に5倍にも10倍にも増える可能性がある。これがお金に「働いて」貰うことのひとつだ。

酒席だけではない。最近の効率化の世の中で軽視されがちなお中元やお歳暮、季節の節目節目の礼状(手書きだとなお差別化できる)など、日常生活でのちょっとした工夫もお金に働いて貰うことといえる。金融商品での資産運用に比べては成功確率も高くはないが、成功してお金に好かれている人は総じてこのような「Give & Take」が上手な人が多い。

2. SNS時代だからこそのリアルな人脈を

前項にも繋がるが、お金を殖やすのは何よりも「人」だ。ただ、SNSなどインターネットで繋がることが容易くなった昨今、リアルの人間関係を面倒と感じる人も多い。ただ、ネット社会だからこそ密接な人間関係は大きな「武器」になる。なお、これは顔を合わせないことを否定するものではない。

ここぞというキーポイントでは顔を合わせ、言葉と加えて「表情」を伝えることに加え、SNSにて頻繁にやり取りをしたり、近況を伝えたりするといい。SNSで繋がったから人脈と勘違いしている人が多い昨今だからこそ、逆手にとって貴重な関係を築きたいものだ。実際にSNSから貴重な繋がりを見出し、お金に留まらない財産へと変えていった人は多い。

3. お金はポジティブな人間に集まる

マインドの面に焦点を当てると、やはりポジティブな人にお金は集まるといえる。これはお金のみならず、人間関係全般に言えることでもある。ただ、お金持ちを見ていると、万事能天気な「ポジティブのみ」では、周囲から見ても一抹の不安があることも事実だ。

お金を流れを引き寄せるためには、お金を得る能力と同時に、「慎重さ」も求められる。昨今のニュースを見ると、お金のある人に対して悪意のある資産運用を持ちかけた人が摘発されたとか、落ち着いて考えると実現性のない資産運用に大きなお金を費やしたというニュースが見える。実際に運用できるお金が貯まってくると、周囲に味方がいないようになるという敵愾心が増すといった話も聞く。

投資観点で「活きた」お金の使い方を意識する

ここから読み取ることのできる「お金が貯まる習慣」とは、時に慎重になること。特にお金が関わる部分については、一定の悪意があると考え、ネガティブになることも必要だ。ポジティブな人にお金は集まる。その裏で慎重さを両立させてこそのポジティブさといえるだろう。

駅の北口と南口にあるスーパーを横断して10円安い野菜を買うことだけでなく、お金をいかに有効に使い、将来的に還付される価値を高めるか考えていただきたい。毎日の生活では倹約を意識し、同時に活きたお金の使い方をすることでハイリターンを目指す設計プランはいかがだろうか。

工藤 崇
FP-MYS代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス開発中。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2005年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)としても活動中。本社は東京都港区虎ノ門。