「ポケモン」新作明らかに、6月の「E3」注目

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(画像=TK Kurikawa / Shutterstock.com)

日本株の地合いが悪化する中で、資金の受け皿としてゲーム株が有力となりそうだ。30日には、任天堂(7974)の「ポケットモンスター(ポケモン)」シリーズの新作が明らかとなった。6月には米ロサンゼルスで、世界のゲームメーカーが集結する見本市「E3」も開催される。

任天堂などは据え置き型ゲーム機「ニンテンドー スイッチ」向けなどでポケモンの新作を発表した。「ポケットモンスター レッツゴーピカチュウ」「レッツゴーイーブイ」を11月に発売する。根強い支持を集める位置情報ゲーム「ポケモンGO」と連動し、周辺機器も共通化した。さらに来年後半にはポケモン完全新作を投入する。

この日はイタリアの政治不安を背景に、日経平均株価が前日比426円安まで下げる場面があったが、同社の株価は上昇した。主力輸出株や金融株が手掛けにくくなる一方、材料が豊富なゲーム関連銘柄に資金が向かいつつある。スクウェア・エニックス・ホールディングス(=スクエニHD、9684)やバンダイナムコホールディングス(=バンナムHD、7832)も買われた。

現地12~14日のE3では、任天堂が人気タイトル「大乱闘スマッシュブラザーズ」のスイッチ向け最新作を公開する。同作は、先代機「Wii U(ウィーユー)」で累計534万本(18年3月時点)を売り上げた。13日にインターネット配信を通じて新作の情報が明らかになる。

スクエニHDは、映画化もされ話題となった「トゥームレイダー」シリーズの9月発売の新作を公開する可能性がある。同シリーズの販売数は全世界で6300万本に上る。また、アクションアドベンチャーの人気作「ジャストコーズ」の第4弾や、ロールプレイングゲーム「キングダム ハーツ」の投入も見込まれ、強力なラインアップが株価を刺激しそうだ。

ソニー(6758)も、世界的なゲームデザイナー小島秀夫氏が手掛ける「デス・ストランディング」に関する発表をE3で行うことを明らかにしている。小島氏はコナミホールディングス(9766)の「メタルギア」シリーズで知られ、ソニーのゲーム事業の起爆剤にもなり得る。

また、「モンスターハンター」シリーズの快進撃が続くカプコン(9697)の動向にも注目が集まる。今3月期はミリオン(100万本)クラスの大型タイトル2本の上市を予定する。E3での新作公開も市場でささやかれている。このほか、ゲームアプリメーカーではガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)もE3に出展する。

 ゲーム株の躍動は、周辺銘柄にも波及することが予想される。任天堂やポケモンGO関連ではエレコム(6750)、ハピネット(7552)のほか、ミネベアミツミ(=ミネベアM、6479)や田淵電機(6624)、シライ電子工業(6658・JQ)などもマークしたい。(5月31日株式新聞掲載記事)

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