ハワイ不動産の中でも特にオアフ島の高級コンドミニアムは、リスクヘッジ用の投資物件として富裕層に人気がある。話題のワードビレッジ内高級コンドミニアムの売却例を参考に、上昇トレンドのさらに上を行く高需要物件について見ていこう。
ハワイコンドミニアムの価格トレンド
ハワイの不動産は過去30年以上に渡り長期的な上昇トレンドにある。世界的に多くの金融資産が暴落する要因となった2008年のリーマンショックの際にも、他の金融資産に比べて下落率は低かった。そのため世界情勢に左右されにくい安定資産として、特にオアフ島高級コンドミニアムがローリスクのリスクヘッジ用投資物件として富裕層に人気を集めている。
ハワイ不動産価格のトレンドを知るうえで参考になる数値が、ホノルル不動産協会が公開しているセールス中間価格だ。それによると統計開始の1985年から2017年までの35年間で、コンドミニアムの中間価格は年平均4.67%の上昇傾向にある。景気によって多少のブレはあるものの、長期的に見れば安定した価格上昇してきたといえよう。
引き渡し後3ヶ月半で約42%のキャピタルゲインを得た実例
セールス中間価格が年平均4~5%の上昇率を維持するハワイ不動産の中には、過去4年間で物件価格が約1.4倍になった物件もあるというが、これはリセールバリュー(再販価値)の高い物件を選ぶ事で達成可能な数値だろう。実際にリセールバリューの高い高級コンドミニアム物件の売買実例を見てみよう。
ホノルル国際空港から車で約15分、ダウンタウンやアラモアナにも近いカカアコ地区に開発中の「ワードビレッジ」。その中でも最初に建物が完成した「アナハ」は、全米有数の建築事務所ソロモン・コードウェル・ブエンツとベン・ウー・アーキテクツが共同設計した高級コンドミニアムタワーだ。1ベッドルームからペントハウスまで全311戸のレジデンス(タワーレジデンス244戸、タウンホーム及びフラット73戸)と、多種多様の共用設備を備えている。
実例物件は、アナハ5階部分にあるダウンタウンビューの1ベッドルーム(約74平米)だ。アナハ完成直前の2017年9月末に、新築価格67万2千米ドル(当時の為替レート約111円で換算すると日本円で約7450万円)で売却された。その後2018年1月初めに売りに出され、96万米ドル(1US$=約107円とすると約1億270万円)で売却された。わずか3か月半の間で約42.8%上昇した計算となる。
短期リターン率としては驚くべき数値だが、アナハの高級コンドミニアムはリセールバリューのある高需要物件であり、この1室だけが例外なわけではない。同様の付加価値が揃えば同様のリターンが期待できる物件に投資することも可能だろう。
物件にリセールバリューを加える付加価値とは
高級コンドミニアムのバリューをさらに高める要素とは、秀でたサービス、充実した共用施設、安全面への配慮、立地条件、生きたコミュニティ、そして優れたエージェントなどだ。
実例をご紹介したアナハを見ると、24時間対応可能なコンシェルジュサービス、カジュアルからセミフォーマルまでさまざまなパーティーが可能な複数設置されたパーティールーム、ユニークなプール、テニスコートやジム、ゴルフといった人気スポーツの設備から、ハワイらしいビーチバレーコートまで充実した共用施設を誇る。
安全性のパラメーターとなる昼夜の人口バランスにも注目したい。治安が比較的良いハワイでも、夜は閑散としていたり観光客ばかりが集う場所だったりすると治安には不安がある。その点ワードビレッジは居住者とビジターのバランスが取れているため昼夜の人口のバランスも良く、セキュリティガードによるビレッジ内パトロールもあるため安心である。タワー内も24時間対応デスクやキーアクセスエレベーターなど、部外者侵入の心配がないよう考慮されている。
そして物件以外の面では、優秀なエージェントを介することも重要である。物件の付加価値や市場ニーズを理解するためには、現地に詳しいエージェントの手を借りることが必須である。また、ハワイの不動産売買では、DOM(Days on Market:どのくらいの期間で成約したか需要と供給の関係を示す日数)が1カ月かからず、差し値については難しいのが一般的であるが、その交渉に関しては、経験豊かなエージェントの裁量スキルが必要となる。
ハワイプレミアムを最大限に生かすためにすること
ハワイの高級コンドミニアムに投資するメリットを最大限に生かすため、今後も続くと予想される上昇トレンドを逃さない事、リセールバリューに注目して付加価値が高い物件を選ぶ事、そして安心して任せられる優秀なエージェントを選ぶ事に留意したい。