カフェ、コンビニ、本屋さん…。一見すると全く異なる業種から、いま強い注目を集めている事業、引っ張りだこの投資手法があるという。「それ」は感度の高い経営者や個人投資家の間でも話題になっているそうだ。

ジーアイビー
(画像=PIXTA)

他業種から熱い視線を集めるものとは?

コンビニエンスストア大手のファミリーマートは2018年5月、店舗に「それ」を併設した。カフェや書店にも併設され始めており、お客さんにも「スキマ時間を有効活用できる」と好評だそうだ。

「それ」が何か分かっただろうか。実は「コインランドリー」だ。コインランドリーというと、学生や外国人の利用が中心で、狭く汚く、女性が入りづらいというイメージを持っているかもしれない。しかし、近年は下記画像のように綺麗で明るく、従来のイメージとは程遠いということを知っているだろうか。

ジーアイビー
(画像=ジーアイビー)

コインランドリー事業で実績があるジーアイビー(本社:愛知県名古屋市)によると、従来は利用者の多くが単身者や学生であったが、近年は主婦(主夫)やファミリー層の利用が70%以上だという。現在は一人暮らし用の部屋でも洗濯機を備え付けることが一般的であるのに加え、共働き世帯の増加によって時短ニーズが高まっていることが背景にあるようだ。

利用目的も従来の「洗濯」から「乾燥」にシフトしている。健康やアレルギー対策への関心が高まる今日において、コインランドリーでの乾燥が見直されつつあるという。このような背景もあって市場規模は右肩上がりになっている。ジーアイビーによると、毎年5%以上のペースで増加している店舗数は現在18,000を超え、市場規模は20年で4倍になっているそうだ。

コインランドリー投資の特徴

このように市場が拡大中で近年は他業種から熱い視線を集めるランドリー事業は、どのような特徴があるのだろうか。箇条書きで列挙してみよう。

・現金商売(貸倒・売掛金なし) ・在庫がない(機械を置いておくだけ) ・人手が要らない(従業員の採用・教育が必要なし) ・利益率が高い(損益分岐点が低く利益が出しやすい) ・生活密着型(定着型・習慣型)ビジネスである ・不動産投資に比べて投資金額が低い ・即時償却を行える

どれも特徴あるメリットだが、特に注目したいのが減価償却(即時償却を行えること)だ。2019年3月までという時限立法ではあるが、コインランドリーは即時償却が可能なことを知る人は少ない。投資金額の約70%が即時償却できるのはコインランドリー投資の魅力のひとつだ。利益がでている法人や所得が高い個人は、この機会に一度しっかり検討したいところだ。

「ヒトの流れ」がある場所に設置し運営するノウハウ

集客が心配な人もいるだろうが、ジーアイビーでは、スーパーやホームセンターなどの商業施設の駐車場に特化したロケーションを提供することによって、競合他社に比べて高稼働率を保っている。既に一定数の「ヒトの流れ」がある場所に設置することによって、安定した集客を実現しているわけだ。

昨今、カフェやコンビニや本屋がコインランドリーを併設しているのも、既にヒトの流れがある場所に「来店客の満足度が高まる設備(コインランドリー)を設置する」という経営判断からだ。商業施設に特化してコインランドリーを提供し続けてきたジーアイビーは、これらの流れに先んじていたと言える。

これまでは「立地の良い場所に設置して来客を待つ」のが基本戦略であったコインランドリーにマーケティングの観点を付け加えることで、ひとつの事業としても魅力的になってきている。経営者にとっては税金対策としても活用できることも嬉しい。一度、検討してみてはいかがだろうか。