今週の日本列島は各地で今年一番の暑さを記録している。最高気温が35度以上の猛暑日となるところも出始め、正式な梅雨明けを前に早くも夏本番の様相だ。株式市場でも関連銘柄を探る動きが加速する。
猛暑は日本の経済にとって好条件となる傾向がある。一般的に、夏場の気温が平年より1度高くなると、7~9月期の実質GDP(国内総生産)を0.1%押し上げるとされる。実際、観測史上最高の猛暑となった2010年は、7~9月のGDPに占める個人消費が前期比1.1%増と高い伸びを示した。
一方、ひと口にサマーストックといっても、飲料や氷菓、家電、衣料・装飾品、レジャーなど範囲は広い。そこで、近年猛暑となった10、13年のパフォーマンスを検証したい。
代表的なサマーストック70銘柄の7~9月高値の上昇率(6月末比)は、ダイキン工業(6367)と富士通ゼネラル(6755)のエアコン2銘柄がいずれも平均3割と好成績を上げている。13年はアベノミクス相場の上昇局面だったものの、同時期のTOPIX(東証株価指数)との相対でも高い伸びだ(表参照)。
ツインバド、ムーンバットも狙い目
家電では扇風機のツインバード工業(6897・(2))が平均24%上昇し、日傘のムーンバット(8115・(2))やシャツのタカキュー(8166)、浄水器のOSGコーポレーション(6757・JQ)なども猛暑との相性の良さが出た。
最後に一つ。財務不安で疑義注記の付いたハイリスク株であるということを大前提に、「フジミネラル麦茶」で知られる石垣食品(2901・JQ)を穴株として紹介する。麦茶はもちろんだが、ビーフジャーキーも手掛け、ビールの消費量増加が追い風となる。連結経常利益は前3月期に黒字に転じている。(6月28日株式新聞掲載記事)
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