秘密情報を第三者に開示されたり、想定外の目的に使用されたりすることを防止するための契約を「秘密保持契約(NDA)」という。
情報開示をする前に(契約を)締結するのが一般的だが、「秘密保持契約」には概ね次のような内容が記載されている。まず締結対象である「秘密情報の内容」、受け取った情報の開示範囲を定めた「開示範囲」、情報の「使用目的」、秘密保持「期間」、最後に情報を廃棄または返還する「返還方法」だ。
会社が持つ“秘密”を共有するのだから、何より相手への信用と誠実が求められるだろう。しかし、誠実さを持たない人間により秘密が漏洩されたなら?ドラマBiz『ラストチャンス 再生請負人』(テレビ東京)、9月3日(月)午後10:00より放送される第8話は堂々の最終回!そのみどころを紹介したいと思う。
人生の七味を味わい尽くす元銀行マン・樫村の奮闘物語
ドラマBiz『ラストチャンス 再生請負人』は、人生の七味をたっぷりと味わった主人公・樫村(仲村トオル)による会社と人との再生物語だ。今回は「再生請負人」として樫村が味わった、赤くて辛い“人生の七味”を紹介したい。
大手都市銀行に勤める樫村は、順風満帆な人生を送っていたベテラン銀行マンだ。しかし突然銀行の合併により、仲間たちの左遷、リストラを見送る日々の中、自分の今後に不安を抱く。悩んだ末に銀行を辞める樫村だったが、その直後に転職がダメになってしまう。
そんな彼に声を掛けたのが、ファンド社長の山本(大谷亮平)だった。山本は樫村へCFO就任と共に、傾きかけたデリシャス・フードの“再生”を依頼。しかし無責任なCEO(=社長)山本や、非協力的な態度の岸野(勝村政信)などに樫村は困惑。会社や社員のため日々奮闘する樫村だったが、謎の占い師(ミッキー・カーチス)からは「人生の七味とうがらしを浴びせられ真っ赤になるだろう」と予言されてしまう。
ひとつひとつの問題を洗い出すうちに、創業者であった前社長・結城(池田成志)がオーナーたちと「裏契約」を結んでいたことが発覚。その所為で会社が背負う含み損は、実に100億円以上にも登っていたのだ。衝撃の事実に大友は逃げ出すよう社長を辞任し、その後を引き継ぐ形で樫村が社長へと就任することに。
元同僚であった宮内(椎名桔平)が経営するコンサルティング会社と契約し、十和子フードの美しい女社長・岡田十和子(水野美紀)の協力を得る樫村。しかし、オーナー側からの返済要求、店舗閉鎖によるリストラ、会社の秘密漏洩、さらに口座差し押さえなど、危機的状況や問題は後を絶たなかった。
大友の裏切り、十和子の考え、結城の思い、銀行の企み、そこに伊藤商事常務・小沢(竜雷太)も加わることで、樫村は誰が味方で誰が敵なのか分からなくなってしまう。
――誠意は必ず通じる。なにが成功でなにが失敗か誰にもわからない。あんたは誠意を尽くすことだ。
デリシャス・フードの行く末は……?そして、樫村は会社を守り切れるのか?
第8話(最終回)のみどころ
会社分割案、優良企業である十和子フード、さらに伊坂商事常務・小沢(竜雷太)との確約により、ようやく会社再生のめどが見えてきた樫村。ところが本契約を前にしたある日、ニュースで「含み損百億円以上 倒産の危機」とスクープされたことにより、デリシャスフードの株価が大きく下落してしまう。
再生への道を歩んでいたはずの会社が窮地に陥ってしまい、樫村は経営支援を要請していた十和子フードに対し、筆頭株主である山本の株を売ろうと急ぐ。だが、山本は小沢と密かに“ある交渉”を進めていた。そして突如、伊坂商事はデリシャス・フードへの資本提供を取りやめると言い出してしまう。
突然の敵対買収、巨大な敵の前に打つ手はないのか!?
追い詰められた樫村は意外な行動に出るのだが……。
ついに最終回を迎え、物語はこれまで登場した関係者を巻き込んで二転、三転するスリリングな展開へ。「人生の七味とうがらし」をたっぷりと浴び続けた樫村を待ち受ける予想外の運命と結末とは?
会社とその社員を救うため、奮闘努力を続けてきた「再生請負人」最後の活躍と誕生を見届けたいと思う。(ZUU online 編集部)