起業にはいくつもの方法がある。まず思いつくのは自分でイチからビジネスを立ち上げる方法だろうが、そのほかにも既にあるビジネスを買う、事業を買収するという方法もある。

個人でM&Aを行うにあたり、実際にどのような案件があるのか。中小企業向けM&Aマッチングで定評のある&Biz(アンドビズ)の売り情報一覧から、具体的な案件をピックアップしてみよう。

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(写真=PIXTA)

実際にM&Aの売り案件をのぞいてみる

一般にM&Aというと、大企業が別の企業を買うといったイメージが強いだろう。しかし実際の売り案件を見ると、思いのほか、個人でも手の届きそうな額の案件もある。以下に個人で売買できそうな案件の例を挙げてみよう(案件情報は2018年9月上旬現在)。

・地方都市の美容エステサロン
ある地方都市の美容エステサロンは希望価格500万円で売りに出されている。主要駅から徒歩2分の場所にあり、集客にも有利な立地だ。それでいて、地方都市だけに家賃も低く抑えられており、利益が出やすいといえそうだ。

・観光客の利用もあるカフェ
東海地方のあるカフェは希望価格700万円で売りに出されている。地元客のほか観光客の需要があり、店舗もきれいでテラス席を完備。既に設備やスタッフがそろっているため、事業を軌道に乗せやすいのではないだろうか。

・地域の情報を発信するWEBメディア
関西発信のWEBメディアは希望価格300万円で売りに出されている。既に企業や店舗などからPRを依頼されるほどの認知度があるメディアだ。良質なコンテンツ作りに欠かせないライターも複数確保しており、コンテンツ管理のためのWEBツールも自社開発するほど作業プロセスも確立されている。

・WEB予約および決済サービス
東京都に拠点を置くWEB予約および決済システム提供業者は、希望価格650万円で売りに出されている。カスタマー・リレーションや会員などの利便性向上を実現するシステムで、有名私立学校などへの導入実績がある。

興味のある案件を見つけたら?

起業や投資に興味があるなら、売り情報の一覧をながめていれば興味をひく案件に出合うだろう。しかしたとえ案件に興味を持っても、これまでM&Aとは縁のなかった経営者や起業家はどのように話を進めたらよいのか分からないはずだ。

そこですべきなのは、M&Aの進め方をアドバイスしてくれる適切な相談相手を見つけること。その手段は多数存在するが、その中でも最近注目度が高まっているのが&Biz(アンドビズ)だ。

企業を買いたい側も売りたい側も、アドバイザーを募集できるプラットフォーム。公認のアドバイザーが複数登録されており、気になるアドバイザーとはWEB上で質疑応答のやり取りができる。そこでは案件の詳細はもちろん、次のステップの進め方を確認できる。その過程を通じて依頼するかどうかを検討できるのだ。

より活発化する「起業の選択肢としてのM&A」

昨今、経営者の世代交代による事業承継需要が高まっていることもあり、中小企業もM&Aを大いに活用し始めている。

こうした動きに対して、&Biz(アンドビズ)のような、小規模M&Aをシステマチックに進めるためのプラットフォームが誕生したことも拍車をかけている。さらに今後は、起業を志す個人の間でも、M&Aがビジネス立ち上げの有効な手法と考えられるようになるだろう。

起業を志している人や円滑で効率的な事業経営を営みたいと考えている人は、M&A売り案件をのぞいてみてはいかがだろうか。