楽天カードで選択できるカードブランドにアメックスが加わった。クレジットカードのブランドといえば日本ではVisa、MasterCard、JCBがポピュラーだが、アメックスとはどんなカードブランドなのだろうか。

楽天カードで選べるカードブランドにアメックスが追加

クレカ,アメックス
(画像=Nada Sertic/Shutterstock.com)

楽天カードは9月25日、アメリカン・エキスプレス(アメックス)との提携による「楽天カード・アメリカン・エキスプレス・カード(楽天アメックス)」の申込受付・発行を開始した。

アメックスブランドは、年会費無料の「楽天カード」「楽天PINKカード」のほか、「楽天プレミアムカード」(年会費1万800円・税込)、招待制で申し込める「楽天ブラックカード」(年会費3万2,400円・税込)の4種類で展開。いずれも、楽天カードのサービスのほか、アメックスの優待特典やキャンペーンを利用できるのが特徴だ。

他社ゴールドカードに匹敵するアメックス・グリーン

アメックスはダイナースクラブと並び、富裕層向けのステータスカードと呼ばれている。特にプロパーカード(アメックス自体が発行するカード)は一般カードであっても他社ゴールドカードに匹敵するサービスを誇る。

アメックスのプロパーカードで一般カードにあたるのはアメリカン・エキスプレス・カード(カードフェイスの色からアメックス・グリーンと通称される)だが、これは一般カードであるにもかかわらず、最高5,000万円の国内・海外旅行傷害保険のほか、国内28空港・海外2空港の空港ラウンジ無料利用、国内外1,200ヵ所以上の空港VIPラウンジを1回32米ドルで利用できる「プライオリティ・パス」の年会費無料登録などの特典が付帯する。

もちろん年会費もそれ相応であり、一般カードであるにもかかわらず、本会員1万2,000円(税別)、家族会員6,000円(税別)と比較的高額だ。

なおアメックスのプロパーカードは不意のショッピングにも利用できるように、利用限度額に一定の制限が設けられていない。自分の収入に見合ったショッピングであれば、基本的には限度額を気にせず使えると考えていいだろう。

とはいえ、いくらでも使えるというわけではないので、高額決済が予定される場合はカード利用状況や資産状況に応じて、随時、カード利用可能枠を設定してもらうことになる。

「アメックスブランド=ステータスカード」というわけではない

ステータスカードといわれるアメックスはバブル期には富裕層向けカードとして高嶺の花だったが、近年はカード取得のハードルはそこまで高くないといわれている。

また提携会社発行のカードとして、クレディセゾン発行の「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード」とその上位カード、三菱UFJニコス発行の「MUFGカード・イニシャル・アメリカン・エキスプレス・カード」とその上位カードなどがあり、いずれも一般カードでは年会費は安く設定されている。

いずれの提携カードでもアメックスの特典の一部を利用できるが、空港ラウンジサービスなどは付帯しない。あくまで年会費相応の特典だけ付いてくると考えたほうがいいだろう。

つまりアメックスブランドのついたカードだからといって、それがそのままステータスカードになるわけではない。

アメックスブランドにはデメリットも

提携カードにおいては「アメックスブランド」のメリットはさほど大きなものとはいえない。またアメックスブランドのデメリットを1つ挙げるなら、使える店舗が比較的少ないということがある。

現在はJCB加盟店でもアメックスが使えるようになり、国内では使えるところがかなり増えている。とはいえ、世界各地における加盟店もそう多くないため、海外旅行ではVisaやMasterCardとの併用が必要となりそうだ。

今回登場した楽天アメックスでは年会費無料でアメックスデビューできるので、試しに作ってみて、アメックスならではの特典(イベントの舞台裏へのアクセス、厳選されたレストランでの20%オフ、アジアの人気渡航先での優待特典など)を享受してみるのもいいだろう。

文・モリソウイチロウ(ライター)/MONEY TIMES

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