先月下旬からスタートした小売り企業を中心とした2月決算企業の中間決算発表も先週で終了しましたが、その上期(3-8月期)決算は5割強の企業が営業増益を確保した一方で4割強の企業が営業減益となりました。こうしたなか折り返し地点の中間期ということもあって通期の業績予想の修正に踏み切る企業も一部にみられましたが、多くは業績予想を据え置いています。

投資のヒント
(画像=PIXTA)

そこで今回は上期の営業利益の実績が会社計画を1割以上上振れながら通期の会社予想を据え置いた企業をピックアップしてみました。例えばローソン(2651)は上期の営業利益を新型レジなどのデジタル投資やローソン銀行の開業費用がかさむため前年同期比22.7%減の305億円と見込んでいましたが、費用の抑制や採算のいい商品の販売増加などで計画を13%余り上振れて着地しました。しかし、通期の会社予想は600億円のままで据え置いています。

上期実績が予想を1割以上上振れながら通期予想を据え置いた2月決算銘柄
(画像=マネックス証券)

もう一つのヒント

●週明けの決算発表スケジュールは

3月決算企業の中間決算発表が今週からスタートしていますが、来週からそれが一段と本格化します。こうしたなか週明けはコマツ(6301)や三菱電機(6503)、ファナック(6954)などが決算を発表する予定です。

金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト

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