週末は比較的暖かい日が続きましたが、今朝はこの時期らしく少し冷え込んでいる感じです。今年も異常気象ということが言われましたが、株式市場もこれまでの流れが大きく変わっている感じです。ここのところの動きを見ると、株価指数と個別株の乖離が大きいような感じでもあり、ずっと言っているのですが、「森を見るよりも木を見る」というような投資が正解という感じです。

そして日経平均を先物やETF(上場投資信託)などで売り買いしている人は、日経平均が何で動いているかということを見てみると良いと思います。特にファーストリテイリング(9983)がついに日経平均に対するウェイトが10%を超えて来ており、これも「異常事態」といえると思います。日経平均のPER(株価収益率)で割安だという人もいますが、日経平均のPERの計算の仕方も異常であり、あてにならないと思います。やはり個々の株が割安なのか割高なのかをしっかりと見て行くということが良いと思います。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

米国でのハイテク銘柄売りが止まらない感じです。買われ過ぎていたといえばそれまでなのですが、明らかに2年前の米大統領選挙後の動きとは違うという感じです。当時は債券から株式への資金シフトが見られたのですが、今回は逆に株式から債券にシフトしているような感じです。世界的な景気鈍化懸念を映しているものとすれば、さらに調整が続くということになりそうです。

日本市場でも買われ過ぎた銘柄の調整が続くということなのでしょうが、逆に売られ過ぎた銘柄の修正もありそうです。好業績ながらも売られていたものなどが決算発表を機に見直されているということで、水準訂正となるものも多いのだと思います。株価指数の動きと個別株の動きと分けて考えてみた方が良いのだと思います。

ヤクルト(2267)が上方修正を発表しましたが、株価の位置とPER(株価収益率)が高いということで売られました。決算をどこまで織り込んでいるかの違いということでしょうが、引き続き明治HD(2269)や森永乳業(2264)がどこまで上昇するかということになりそうですし、旭化成(3407)やJT(2914)、フクビ(7871)など底値圏にある銘柄に注目です。

旭化成(3407)は下値を探る動きが続いていますが、移動平均線や基準線からの乖離も大きく、RSIやストキャスティックスも底値圏にあるので、そろそろ底堅さが見られるものと思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。