「趣味の見直し」も立派な勉強対象に

2「これから何が必要になるかを考える」に関しては、代表的なものは「英語」や「IT」などだろう。ただ、業種や業態によってそれらは変わってくるし、自分が目指すキャリアによっても変わる。たとえば、チームを率いて活躍したいならば「ビジネスマネジャー検定」のような資格に挑戦するのもいいだろう。

3「もともと自分は何が好きだったかを思い出す」は他とは少し、方向性が違う。今、40代の人があと30年働くとして、今の仕事が好きになれないとしたら、それは非常に残念なことであり、人生をムダにしているとすら言える。

我慢していればいずれ報われるという時代ではない以上、むしろ自分がやりたいことをやったほうがいいのではないか。そして今という時代は、好きなことをお金に替えやすい時代でもある。

さらに、定年を迎えたとき、仕事の他に何も残っていなければ、あまりにもさびしい。できれば今から「自分の好きなこと」を突き詰めていただきたい。

そこで考えてみていただきたいのが、「もともと自分が好きだったこと」なのだ。誰もが子供の頃はなにかしら「夢中になっていたこと」があったはず。まずはそれを思い出し、再開してみてはどうだろうか。また、一人でやるのではなく趣味のサークルやコミュニティに参加することで、人脈が広がっていくというメリットもある。

以下、この3つの視点から、代表的な「学び直しのテーマ」を上げてみた。目的が決まれば学習意欲も高まるはず。ぜひ、「今、自分がすべきこと」を見つけてほしい。

「資格」 40代からの挑戦は「キャリアへのプラス」を意識

今、「40代以降での資格試験挑戦者」が増えているという。だが、「何でもいいから資格を」というスタンスでは、資格を活かすのは難しい。ポイントは「今の自分のキャリアに何を加えればプラスになるか」。

経営層を目指すにあたり「数字に強い」という印象を加えたければ、簿記検定やビジネス会計検定などを取得する。独立・起業を視野に入れるとしたら、中小企業診断士などの難関資格に挑戦する。

たとえば、建築や不動産系の仕事をしている人が「カラーコーディネーター」の資格を取れば、「オシャレな住まいの提案ができる人」という印象を与えることができるだろうし、飲食業の人が「野菜ソムリエ」を取得すれば、「野菜へのこだわり」を武器にすることができるだろう。ここはやはり、目的を定めてから取り組むべきだ。