「IT」 基本だけでも押さえると、世界がぐっと広がる

今さらプログラミングまで習得せよとは言わないが、せめてITの基本を押さえておくことは、これから長く働いていくにあたって不可欠と言えるだろう。最新のITマーケティングツールを知っておけば営業戦略の幅が広がるし、もっと身近なところでは、ワードやパワーポイントの操作一つとっても、ちゃんと学んだ人とそうでない人では作業スピードに大きな差が出てしまう。

ただ、変化が激しい世界だけに、最新知識をひたすら追っているだけでは限界があるだろう。そこで活用したいのが各種試験・検定だ。たとえばITパスポート試験やマイクロソフトが主催するスキル検定などは、基本知識を学び直すのに役立つはずだ。

「趣味の追求」 実は意外と仕事に活かせる!

実は「趣味を追求する」ことも立派な学び直しだ。「好きなことを仕事に」というと、かつてはきれいごとのように聞こえたが、今はそれが十分可能な時代。その分野のアドバイザーやコンサルタントとして独立する。あるいは副業としてネット上で店舗を持つ。こうしたハードルは確実に下がっている。

さらに、40代以降は「仕事ができるだけ」ではなかなか評価されない。「仕事+◯◯」という価値が必要になる。たとえばそれは「営業+コーヒー好き」など趣味でもいい。「コーヒー好きなあの人」として印象に残るし、顧客を集めてイベントを開くことも可能だろう。また、趣味を磨くことは、定年後にも役立つ。趣味は人生を充実させるものでもあるのだ。

「教養」 人を動かすための知恵の宝庫

かつては、大人の勉強といえば「教養」だった。とくに歴史関係の本は40代を過ぎたら必読書と言われたものだった。今でも欧米では、文学や哲学などの基本的な知識を持っていないと相手にされないという。

だが、教養の価値はそれだけではない。たとえば歴史を学ぶことは、リーダーに必須の能力はどういうものか、あるいは組織がどんなときに暴走するのかといったことを学ぶということでもある。哲学を学べば、一面的な発想の危険性に気づかされることもあるだろう。こうした学びが、40代以降に求められる「人を動かす」「チームをまとめる」といった能力に大いに役立ってくれるのだ。

教養を単なる知識としてとらえるのではなく、「何に応用できるか」を考えながら、使える知恵にしていきたい。

THE21編集部(『THE21オンライン』2018年5月号より)

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