「ウォーレン・バフェット」という人をご存知でしょうか? 投資の世界では、生きる伝説といわれている世界的な大富豪です。しかし、そもそもどんな人物なのでしょうか。なぜ大成功を納め、神様と呼ばれるようになったのでしょうか。ウォーレン・バフェット氏の人物像に迫ります。
今も世界から熱い視線を集める生きる伝説
ウォーレン・バフェット氏は世界有数の伝説的な投資家であり、自身が会長兼CEOを務めるBerkshire Hathawayの総資産は6,208億ドル(約68兆円)となっています。また、フォーブスが毎年発表する米長者番付「フォーブス400(2017)」によれば、個人の総資産は780億ドル(約8兆7,600億円)となっており、世界第3位の大富豪といわれる人物です。
彼は1930年、ネブラスカ州で生まれ、幼いころからビジネスの才覚を示し、コーラの販売、新聞配達、ゴルフ場のボール拾い、競馬の予想新聞の販売などさまざまな仕事をこなし、子どもとは思えないお金を稼ぎ出したといわれています。そんなバフェット氏が初めて投資の世界に足を踏み入れたのは、わずか11歳のときでした。そして、15歳のころには約5万3,000ドル(約587万円)の純資産を持っていたといいます。
大学を卒業してからは、株式ブローカーや証券アナリストとして身を立て、その後、仲間を集めて投資会社を設立しました。その秀でた投資感覚により、数々の伝説的な投資案件を大成功に導いていきました。
現在も投資会社Berkshire HathawayのCEOとしてらつ腕を振るっており、今日では投資の神様と呼ばれ、彼の動向や発言は常に世界中から注目を集めています。
成功の要因は独自の発想とスタンス
バフェット氏がこれまで投資した企業は、Wells Fargo、Kraft Heinz、Coca-Cola、IBM、Appleなど、米国だけでなく世界を代表する企業ばかりです。ではなぜ彼は、数々の投資を成功に導くことができたのでしょうか。鍵は、バフェット氏独自の発想と投資スタンスにあるといえそうです。彼の発言などからその真髄を探ってみましょう。
●株券ではなく事業を買う
株価に一喜一憂するようでは、真の投資家ではありません。投資先の企業の事業内容を見極め、その成長性を確信した上で投資する。そして、一度投資したら、その株を持ち続ける。まさに株投資の大原則といえるでしょう。
●好きなことに打ち込む、情熱を持つ
彼は、旺盛な読書家としても知られています。あるインタビューで、今でも1日500ページ本を読むと答えているほどです。読書傾向は自分が関心のあることすべてにわたります。好きなこと・知りたいことを極める情熱こそ、成功の原動力といえそうです。
●頭が良くなくたって、お金持ちになれる
「人間はIQ(知能指数)が高い必要はない。感情をコントロールし、賢く考え、良い振る舞いをして信頼を得ることが大事」と、バフェット氏は言います。つまり自分の得意不得意をよく見極め、足りない部分は信頼できる人に任せる、それこそビジネスの真髄といえそうです。
投資や生き方への指針を得ることができる
日本でもバフェット氏の著書がたくさん翻訳されています。そのいくつかを手に取り、彼の人となりや名言などを知れば、自分自身の投資、あるいは人生への向き合い方の大きな指針となるでしょう。
バフェット氏は2018年、88歳を迎えます。世界の大富豪の中でも高齢となりましたが、今後、急成長するかもしれないビジネスへの関心は相変わらず高く、また世界レベルでの慈善家としても活躍するなど、その意気はますます軒昂です。神様として、生きる伝説として、まだまだ投資の世界の貴重な道標となってくれそうです。
(提供:フィデリティ投信)