この時期になると本当に陽の短さを感じます。早い時間に外が暗くなると「クリスマスっぽい」と感じるのですが、株式市場はまだまだ落ち着かないという感じです。毎年12月を迎えるとクリスマスラリーや年末高ということが期待されますが、買われ過ぎ銘柄の修正などもまだまだ見られそうですから波乱もありそうです。

本日は話題のソフトバンク(9434)の仮条件決定ということですが、テレビCMまで行うという全体未聞の新規上場となっています。あまりにも規模が大きく、親子上場ということでもあり、諸々考えさせられますが、株式市場全体への影響も少なからずあると思います。これまでの「民営化」の大型上場ではなく、単に1子会社の上場なのに少し騒ぎ過ぎという気もしますが、往々にして相場の波乱要因となることもあるので、新規の参加者が増えるのかどうかなどもおおいに注目されるところです。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

米国の利上げ打ち止めでの大幅高を素直に好感しきれないということで上げ下げどちらにしても「米国離れ」という感じです。正確には「日経平均が米国離れ」ということで、個別に見て行くと米国市場に連動しているようなものもありそうです。ただ、日経平均自体は影響の大きな銘柄が目先の需給要因で動いているので、米国とは関係なく右往左往するということなのでしょう。

「米国離れ」というよりもむしろ「日経平均離れ」という感じでやはりここは「森を見るより木を見る」ということで投資をしていけばいいと思います。何度も言っていますが、日経平均を見るのであれば、ファーストリテイリング(9983)の目先の需給であり、ユニーファミマ(8028)の動き、ソフトバンク(9984)が買われるかどうか、など指数に影響の大きな銘柄の目先の需給だけということなのだと思われ、本日も週末・月末での持高調整の売り買いに振らされるということなのだと思います。

引き続き売られ過ぎ銘柄に注目で、昨日のダイサン(4750)なども決算発表が行われるのですが、好決算期待で注目です。パナソニック(6752)もさすがに手仕舞い売りも出るかもしれませんが底入れとなったものと思われます。森永乳業(2264)などが売られましたが、底堅さが確認されるとすぐに戻すと思います。そろそろ三菱UFJ(8306)などの銀行株も買い直されると思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。