本日の相場

昨日の日本市場は米国株高、円安ということで買い先行となったのですが、上値の重さを確認して改めて手仕舞い売りに押され冴えない展開となりました。値上がり銘柄が値下がり銘柄よりも多いなかで、指数に影響の大きな銘柄が売られたことで日経平均はマイナス、TOPIXはプラスとなりました。

米国株は堅調でしたが、決算の下方修正を発表する銘柄などもあって冴えない展開となりそうです。米中貿易摩擦の影響が広がってきており、米国でも関税の取り下げなどが伝えられているということは逆に実際に影響が出ているということで、これまでの想定された収益が上がるのかどうかという懸念が出てくる可能性もありそうです。慎重に見すぎているというきらいはあるのですが、少なくとも上値は重くなりそうです。

20,500円水準での上値の重さが確認されたという感じです。再度20,500円を超えてきてもいったんは20,500円台固めとなるのでしょうし、21,000円までは当面到達しないということで、20,000円~20,500円水準での動きが中心となりそうです。

本日の投資戦略

昨日の引け後に日本電産(6594)の下方修正が発表されました。かなり慎重にみているということなので、案外業績的には底堅さも見られるのでしょうが、PTS(私設取引所)の夜間取引では大きな下落となっています。ただ、米国で対中制裁関税の引き下げが取りざたされるなど下方修正の要因の一つである米中貿易摩擦問題ということでもあり、案外底堅さも見られるのではないかと思います。

台湾の半導体メーカーも芳しくない決算を発表していることなどもあり、日本電産の下方修正でハイテク銘柄を中心にここから続々と下方修正などが出るという可能性もあるのですが、逆に言えば米国での利上げ打ち止め感が強まっていることも貿易摩擦の影響であり、業績悪化傾向が続くのか一過性で終わるのかが注目されます。つまり株価が素直に反応するとなると下落の始まりなのかどうか見極める必要があるということです。

決算発表や決算修正を株価にどこまで織り込んでいるのかを見極める必要もありそうです。総じてみればここまで売られすぎている銘柄も多く、芳しくない決算でも案外底堅さがみられると思われ、底堅さが見られれば反発も期待されます。値持ちのいい森永乳業(2264)などの買い直しに期待です。

森永乳業(2264)は雲の中での保ち合いとなっていますが、25日移動平均線や75日移動平均線にサポートされて再度の上昇が期待されます。あっさりと75日移動平均線や雲を割り込むと調整感が強まりそうです。(提供:Investing.comより)

著者:清水 洋介