2019年1月22日11時過ぎに志摩力男さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

為替相場は、またあまり動かない状況となっている。年初のフラッシュクラッシュがあってその後米国株が急落し、米ドル/円があまりにも悲観的だった。そのため、パウエルFRB議長が利上げに対する方針を柔軟にするなど、あまり株価が下落しないように当局者が方向転換し、株も米ドル/円も戻した状態だ。マーケット内で米ドル/円は105~110円のレンジという見方が強かったが、現在110円という上限にかなり近づいている。ただ、米国株が堅調なため、米ドル/円が崩れるという雰囲気はあまりまだない。おそらく目先の米ドル/円は株価を気にしながらの展開となるだろう。よって現在は金利というより米国株と米ドル/円の連動性に注目したい。米国株はかなり戻しているため、すんなりと上がっていくこともないとは思うが、ただ堅調地合いにはなるだろう。米ドル/円もレンジの上限ながらも、円高方向に向かう気配はなさそうだ。しばらく現状レベルでの推移が続くと考えている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

現在の焦点はポンド相場だ。英国の政局を見ているとあまりにも混乱しており、とてもポンドを買える雰囲気ではないようにみえるが、さまざまな議論を通して、合意なき離脱という選択肢がないことが次第にはっきりしてくるだろう。決定的なタイミングは3月のため、今すぐではないだろうが、長い目でみれば2016年6月にブレグジットで大きく下落したポンド相場が合意なき離脱がないことが明確になることで見直し相場が始まり、回復基調の中にあるようにみえる。国民投票で残留ということになれば、英ポンド/米ドルで1.45~1.50ドル方向だろうが、今のメインシナリオであるソフトな離脱であれば1.35~1.40ドル方向に戻すのではないかと思っている。対円でいえば、135~140円方向。英ポンド相場に注目したい。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍する。志摩力男の実践リアルトレード

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。