2019年2月5日11時過ぎに志摩力男さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週は先週と打って変わってイベントの少ない週だ。先週、FOMCが大きく政策を変更した。しかし、金利が上昇しないからドルが売られるというよりは、金利が上がらないことで、株をはじめとした資産市場が上がっており、リスクオフ的に米ドル/円が買いになっている、というのが現状だ。その流れは今週もしばらく続きそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の注目は豪ドルだ。本日5日(火)日本時間午後12時30分にRBAの政策金利と声明発表が予定されているが、このところの豪経済指標は特に住宅関連の指標において良好ではない。昨日4日(月)のメルボルンのインフレ指標である住宅建設許可件数、本日5日(火)の小売売上高と立て続けに予想を下回る結果が続いている。中国経済悪化の影響が豪指標にも及んできている。パウエルFRB議長も世界的な景気後退ということで、欧州を名指ししたが、中国と欧州の景気の悪さは今後マーケットにさらに影響を及ぼしてくるだろう。FOMCが金利を上げないといっているが、基本的には景気が好調な中で、それを崩さないために金融政策を止めている訳だ。しかし、オーストラリアはこれから崩れようとしているので、豪ドルは売られてくる傾向だろう。また、ユーロ/米ドルも長い間揉み合いが続いているが、FOMCの結果を受けても1.15ドルに乗せられなかったように、やはり欧州の景気後退問題のほうが大きいため、いずれ1.10ドル方向に落ちるのではないかと思っている。豪ドル/米ドルでは0.68ドル付近がターゲット。ユーロ/米ドル、豪ドル/米ドルの下落が見込まれる。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍する。志摩力男の実践リアルトレード

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。