坂本美雨 × ボルボ 240エステート

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(画像=カーセンサー)

音楽家としての活動に加え、演劇、ナレーション、ラジオパーソナリティー などマルチに活躍の場を広げるアーティスト・坂本美雨(さかもとみう)さん。「マイカーにしたい」というボルボ 240エステートを前に、かつての愛車や、これからのカーライフについて語っていただきました。

――美雨さんは現在、自動車教習所を卒業して、免許取得間近とのことですよね

そうなんです。娘と車で旅がしたくて免許を取り直そう、と。それに子供と出かけると荷物が増えるので、欲しいなとずっと思っていました。

夫も免許をもっていないのですが、まったく取る意志がないので、きっと運転下手なのかなって(一同笑)。なので私が取るしかないなと。

あとは、東日本大震災もきっかけです。福島の被災動物を保護するボランティアに参加した際、運転できなければ満足に活動ができないと歯がゆく感じました。

――「取り直す」とお話しに出たように、実はアメリカで暮らしていた頃は運転されていたと伺いました

はい、向こうで免許を取得して16歳から運転していました。その当時のファミリーカーが240ワゴンだったんです。

私は高校が郊外だったので、父のおさがりの240セダンで車通学していましたね。

――ファミリーカーが2台ともボルボ 240! どんなところがお気に入りでしたか?

姿、形はもちろん好きですし、高い安全性にも信頼があります。

アメリカに移り住むとき、村上龍さん(作家)に「ボルボは安全な車でいいよ」と勧められて乗っていたのですが、実際にアメリカで交通事故を経験して。

車は大破したのですが、乗っていた母、兄、私は大きな怪我なく済み、それ以来ボルボ信仰のようなものがあります。

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――久々のご対面はいかがでしたか?

乗った瞬間、いろんなことが一気に蘇ってきました! あのときの空気感や、触ったら何がどこにあるかとか、手との距離感とか体がちゃんと覚えてるんです。

自分で運転していただけでなく、小さい頃から家族の車として乗っていたので、運転席だけでなく助手席や後部座席すべてが懐かしい。切ないというか、キュンとなりますね。

――聞いているこちらもキュンとします……。当時の車との思い出で印象的なものはありますか?

好きな曲をセレクションしたカセットを爆音で流しながら、コーヒーとドーナツを買って通学していたこと。湖に車を走らせて物思いにふけったこと……。

その頃すでに音楽活動を始めていたので、歌詞を書いたりもしていました。運転中に詩が降ってくることも多くて、メモとペンを常備して。

好きな音楽があって、コーヒーがあって、1人で行きたい場所に行ける。この空間では自由にできる、そんな「自分の城」でしたね。

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【ボルボ 240エステート】1974年から1993年まで累計280万台以上が販売されたボルボ 240シリーズのステーションワゴン

――車があったら「旅がしたい」とのことですが、具体的に行きたい場所や、やりたいことは 浮かんでいますか?

海や山、秘湯の温泉地で湯治とか。車がないと行きにくい場所に行ったり。山梨に住むミュージシャンの友達がスタジオをもっているので、会いに行ったりしたいですね。楽器が載せられれば、ツアーにも行けるかなって。

それから、いつか大好きなアイスランドの大自然を、娘と一緒にドライブしたいですね! 成長に伴って、年々旅が楽になってき ました。

来年あたりに行けたら、嬉しいなぁ。年齢的にも思い出として記憶に残るんじゃないかなと思います。

――今、240エステートを買うとなると、中古車でしか手に入りませんが、特に抵抗はないのでしょうか?

全然ないです!「ご縁」のようなものを感じられるからでしょうか。むしろ、大事に思えます。どんなものでも、巡り合えた理由やストーリーがある方が、愛を注げますから。

でも以前、ボルボの社長さんにお会いした際、「昔のボルボ車ももちろん安全性に優れているけれど、最新のモデルは、そもそも“事故が起こらないように”作られているからさらに安全」と伺って、なるほど、最新のモデルもいいなと揺れました(笑)。やはり娘を乗せて走るとなると安全性は重要ですから。

子供をもつ前と今とでは、ものを選ぶ視点も変化しましたね。

――最終的にどんな車を選ばれるのか、楽しみです(笑)。晴れてマイカーをゲットしたら、車ではどんなふうに過ごしますか?

やはり音楽は大事にしたいですね。私にとっても、昔、車の中でかかっていた音楽は家族の思い出です。

母は車でいろんな音楽を聴いていました。最新のミュージシャンの曲なんかも流れていて、私が思春期で難しい年代の頃も、「これかっこいいね、誰の曲?」といった感じで、音楽を通して会話ができていた気がします。

母が聴く音楽は、かっこいいなと思うものもあったし、反対に嫌だったものもあります。子供の頃はジャズとかがそうで。

でも大人になった今なら、その良さもわかる。こんなふうに、押し付けではなく自分がいいと思うものを自然に娘に伝えていけるのがいいなって。

私が何気なく歌った歌や、私がカバーしている「THE NEVER ENDING STORY」を娘が覚えて歌ってくれたりするんです。教えてるつもりはないけど、それが彼女の音楽の素養となって、大人になったとき、引き出しのひとつになっているのかなと思います。

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【坂本美雨(さかもとみう)】1980年5月1日生まれ。9歳のときに家族でニューヨークに移住。97年、Ryuichi Sakamoto featuring Sister M名義でデビュー。以降、音楽家としての活動に加え、演劇、ナレーション、ラジオパーソナリティー、ジュエリーブランドプロデュースなど幅広く活動。大の愛猫家としても知られ、ボランティア活動に尽力。現在は児童虐待防止活動にも意欲的に取り組む

text/武田尚子
photo/田中宏幸

(提供:カーセンサー