心理学を用いたテクニックにはさまざまな種類があります。しかし、成功者はその多くを自然と実践していることが多いんです。成功者が当たり前に実践している心理学的テクニックを身につければ、人間関係が円滑になり、豊かな人生が送れることでしょう。

印象を操作する成功者の社交術

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(画像=GaudiLab / Shutterstock.com)

心理学は、心を科学的に研究する学問です。心理学的テクニックは、研究者の仮定だけでもてはやされているわけではありません。統計的な根拠があって初めて、心理学的テクニックは理論として確立されます。

心理学テクニックは、多くの人の無意識に作用します。だからこそ、心理学的テクニックを知っているかどうかで、人間関係の築き方には差が出ると言えるでしょう。心理学的テクニックをうまく活用できれば、今以上に周りと素敵な関係を築けるかもしれません。

よく第一印象が重要といいますが、心理学には「スリーセット理論」という考え方があります。これは、出会って3回目までにその人のイメージが固定され、それ以降はなかなか覆らないという理論です。

スリーセット理論では、人は1回目に第一印象を抱き、2回目に第一印象を確かめつつ他の一面を確認し、3回目に総合的な相手の人物像を確定させます。人と出会う場では、1回1回が勝負です。特に3回目までは意識して人と接するようにしましょう。

逆に第一印象が悪かったとしても、3回目までであれば挽回できる可能性もあります。スリーセット理論を理解し、意識して実践することで、自然と人脈を広げていくことができるでしょう。

また、印象に関する理論で有名なものに「ハロー効果」があります。ハロー効果とは、一つの長所が際立っていると、他の部分も優れて見えてくることをいいます。例えば、特定の分野に詳しい人がいると、知識が豊富な人だという印象を抱き、他の分野にも詳しいという印象を自然と抱くようになります。

人と接するときは、自分の一番の長所が相手にしっかり伝わるように意識しましょう。あれもこれもできると伝えるよりも、一つのことを強く印象付けた方が、相手の印象はよくなります。

期待によって実力を引き出す方法

成功者は、人を動かす術に長けています。「この人のために働きたい」という人がたくさんいれば、その人は自然と社会的な成功を手にするでしょう。

心理学には、「ピグマリオン効果」と呼ばれる理論があります。これは、「良い結果を出す」ことを期待して見守ると、相手が本当に実力以上の結果を残すという理論です。人間が人間に対して抱く「期待」が結果を左右するという興味深い理論です。

もともとピグマリオン効果は、ランダムに選んだ生徒数名を「知能が高く、成績が伸びる可能性がある」と教師に伝えたところ、実際にその生徒たちの成績が伸びたという実験によって発見されました。

ピグマリオン効果は、ビジネスや業者との付き合いにおいてさまざまな方法で活用することができます。まずは相手の実力を信じて見守る姿勢を見せましょう。そうすることで、相手は本来の実力以上の成果を出してくれるかもしれません。

成功者のオーラを身につける

心理学の世界で、「感情が行動を生むのか」「行動が感情を生むのか」というのは長らく議論されてきました。現在では、感情と行動はお互いに作用しあいながら、新たな感情や行動を生み出していることがわかっています。

このうち、「行動が感情を生む」ことに注目した理論が、「アズイフの法則」と呼ばれるものです。これは、笑うという行動を起こすことによって、うれしいという感情が生まれるという考え方です。

形から入ることは、何事においても大切です。例えば、疲れているときに疲れた歩き方をすると、余計に体がだるく感じられることがあります。逆にいうと、行動を律することで、ある程度自分の感情をコントロールすることができるのです。

気分が沈みがちなときほど表情だけは明るく保ったり、疲れているときほど背筋を伸ばして歩いたりするようにしましょう。そうしていると、自然と気分も前向きになり、疲れが解消されます。

前向きなオーラは、行動によって生み出すことができます。前向きなオーラの人のそばには、同じく前向きな人間が集まります。そうやって豊かな人脈ができれば、人生はますます面白くなるでしょう。

文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)(提供:JPRIME


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