投資家は今、悪循環に陥っている。彼らは、株式などのリスク資産から、債券や 円といった安全資産へと資金を移し続けている。その間、伝統的な安全資産である 金とスイスフラン は今月初めの上昇後 、勢いを失い下落した。

しかし、スイスフランは再び買われると予想している。我々の見解では、現在の上昇は、今月初めに2%の急騰を見せた後、下落した後の戻しの動きの一部と考えている。

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(画像=Investing.com)

TradingView: USD/CHF

ドル/スイスフランは7営業日連続で下落し、チャートはダブルトップを形作った。

それ以降、値動きは鈍っている。トレーダーは今後の方向性を探っており、下落は急騰への調整の動きであり今後上昇をするのか、または下落を続けるのか、次の動きを決定づけるサインを待っている。

サインはブレイクアウトとなるはずだ。買い手または売り手が今のペナント(三角持ち合い)内で他方を吸収し、均衡している需給バランスがどちらに傾くかによって今後の方向性が決まるだろう。下落方向に向かう可能性が大きいが、そうなれば一般的に方向性が出た方へより動きが加速するため、大きな下落トレンドを再開することになるだろう。

RSIもまた独自のダブルトップを完成させ、これまでのところネックラインを再び試している。ただし5月から7月、11月にかけての上値ラインを突破されれば勢いのある上昇につながるので注意が必要だ。

2015年以降横ばいに推移していることを考えると、移動平均線に頼らなくてよい。平均線が交差するには「動き」が必要となるので、ほとんど意味をのないサインとなる(交差するときにはすでに方向性が決まっている)からだ。

トレード戦略ーショートエントリー

慎重なトレーダーは決定的な下落へのブレイクアウトの後にUSD / CHFをショート(スイスフラン買い)するだろう。そしてそれはおそらく1月につけた0.9800の上で止められるだろう。現在1本の大陰線が他の陽線または小さいロウソク足をはらんでいる状態なので、ネックラインの完全性を示すために戻しの動きが出る可能性がある。

一般トレーダーは、ペナントの最低価格である0.9890を下回る下へのブレイクアウトでショートするだろう。より良いエントリーのために戻しを待つことができるが、必ずしもそれを待つ必要はない。

積極的なトレーダーは、ネックラインでもあるペナントの上限を支えにして、ショートするだろう。

トレード例

  • エントリー: 0.9960
  • 損切り: 0.9980, above pattern’s top
  • 損切り幅: 20 pips
  • ターゲット価格: 0.9900, round number support and range low.
  • 利確幅: 60
  • リスクリワードレシオ: 1:3(提供:Investing.comより)

著者:ピンカス コーエン